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 眠れないとかイライラする、目眩がするなど様々な症状に悩まされる自律神経失調症ですが、今回は自律神経失調症の症状や原因、治療&改善法について特集しました。
自律神経失調症


自律神経失調症
【1】自律神経失調症とは?〜その症状と原因〜
【2】自律神経失調症とその治療法
【3】自律神経失調症とその改善法

【1】自律神経失調症とは?〜その症状と原因〜

 自律神経失調症とはどんな病気なのでしょうか? 本節では、その症状と原因を中止に解説しました。
自律神経失調症とは何か?

 眩暈や立ち眩み、手足の痺れ、腰の痛み、便秘や下痢といった症状に日頃から悩まされ、検査をしても全く異常が見つからず、特定の病ではないケースでは、通常は自律神経の機能障害によって症状が起こると判断されて自律神経失調症という診断がなされます。ストレス社会と言われる現代で使われるようになった病名ですが、学問的には「自律神経失調症」という病名はありません。しかし、身体の不調をそのままにしておくと、却って悪化させたり、重病を招く原因になることもありますので、自分の病気ときちんと向き合い、自律神経のバランスを整える治療をすることが大切になります。
患者を納得させるための病名

 日本心身医学会では、自律神経失調症を「検査をしても、その症状を裏づける所見が見出されず、また、器質的病変がないのに様々な不定愁訴を訴える状態」と暫定的に定義づけました。なぜなら、不定愁訴というのは自律神経系の色々な種類の自覚症状で、症状の現われ方がとても不安定だからです。身体に症状があっても検査で異常が発見できなければ、医師は「自律神経のバランスでしょう」と患者に伝えることが多いのです。曖昧な感じもありますが、死を意識するような危険な病気ではないということです。だからといって、身体の不調をそのままにしておけば、却って悪化させたり、重病を招く原因になることもあるので、くれぐれも注意が必要です。
自律神経のメカニズム

 自律神経がどのような神経なのかを認識している人は意外に少ないのではないでしょうか。神経系は大きく2つに分類され、(1)体性神経(動物神経)と、(2)自律神経(植物神経)と呼ばれます。体性神経は自分の意志で身体を動かすための神経です。たとえば食事やスポーツ等で手足や口を動かしますが、それはその人の意志によるものです。その一方で自律神経は、意志とは関係なく、各気管の必要に応じて動きます。たとえば何か食べると、自然に胃や腸が動いたり、また、暑くなると汗をかくのも、これは自律神経が自動的に働いているからです。
 自律神経は内臓や血管、リンパ腺などに広く分布している神経で、消化吸収や排泄、内分泌、生殖など私たちが生命を維持してゆく上で必要とされる様々な機能を無意識のうちに調節しています。この自律神経は交感神経と副交感神経とから成り立っており、両者は一対となって、それぞれの臓器や組織の正常な機能をコントロールしています。胃や腸を例にあげると、その働きを活発にするのが副交感神経で、それを抑えるのが交感神経です。人間の身体は無数の神経が張り巡らされていますが、心臓を動かしたり、或は汗や分泌物を出すといった無意識の働きを自動調整してくれるのが自律神経です。自律神経は脳の視床下部をセンターとして、心臓の鼓動を速める働きを持つ交感神経と、その働きを抑える副交感神経の切り換えによってホルモンの分泌や代謝機能の調節、感情に関わる部分などを絶妙にコントロールしています。ところが、ストレスやホルモンの変化などにより自律神経のバランスが崩れると、イライラ感だけでなく消化器の不調にもつながり、胃炎や便秘、下痢などの症状を誘発することもあるのです。


自律神経系
自律神経系

心身症との違いは?

 自律神経は時として心の影響を強く受ける神経です。そのため、自律神経失調症の症状が出るのは心や気持ちの持ち方が影響していると思われます。では心身症との違いは何かと言うと、確かにこの両者は心の問題が影響することでは似ています。しかし、本来心身症とは心が原因で起きる身体の病気のことを言います。ストレスで胃潰瘍、心が傷ついて高血圧症、心の問題で喘息になる気管支喘息などがありますが、これらは心の問題が要因で身体に病気が起こる心身症です。その一方で直接的に身体に病気がなく、症状だけを訴えている場合は、取りあえず自律神経失調症と考えられるというわけです。
自律神経失調症のタイプ
3つのタイプ

 自律神経失調症にも様々なタイプがありますが、その分類にはハッキリした定義はなく、医師により分類方法も変わります。ここでは、治療のポイントを下にタイプわけしました。


不安感の強い「神経症・不安タイプ」
 ストレスや考え方が病気の発症に深くかかわっているタイプ。体質的なことよりも心配性・神経質タイプの人が多いです。少し気になる症状があると不安を必要以上に感じ、さらに症状が悪化したり、別の症状を引き起こしたり、悪循環になってしまいます。

体質が影響している「心身症・体質タイプ」
 自律神経のバランスが崩れやすいという体質的な問題が要因で、さらにストレスや不規則な生活が重なって発祥するタイプ。また、ストレスがなくても、気圧や寒暖の変化だけで自律神経のバランスが崩れ、体調不良になることもありますが、このような場合は「本態性自律神経失調症」と呼ばれる場合もあります。

症状への強いこだわり「転換・心気タイプ」
 (A)転換タイプとは精神的ストレスがある症状に転換されるタイプで、自律神経系症状ばかりでなく、歩けないとか目が見えない、声が出ないという症状が現われることもあります。一方、(B)心気タイプとは、症状そのものよりも、「生死に関わる病気ではないか」と強い不安にかられているタイプです。転換・心気タイプの患者は、症状が現われても自律神経失調症だとは認めようとせず、何らかの身体の病気だと思い込んでいる傾向があります。

30〜50代の女性

 自律神経失調症は男性よりも女性に多く、特に30〜50代の女性に集中しています。その第一の要因として、女性は月経や妊娠や出産、閉経により度々ホルモンのバランスが変化する生物的要因があります。自律神経の働きは脳の一番内側にある視床下部でコントロールされていますが、この視床下部はホルモン分泌の司令塔でもあるので、ホルモン分泌の乱れが自律神経にも大きな影響を与え、自律神経失調症が起こりやすくなるのです。また、第二の要因として、女性を取り巻く社会的状況もあります。仕事と家庭の両立、育児や介護などで心身に多大なストレスを受け、発症してしまう患者も多く見られます。
 なお、女性は40歳半ば頃から50歳半ば頃にかけてホルモン分泌が急激に変化するため更年期障害が起こりやすくなります。更年期障害ではのぼせや眩暈、耳鳴り、発汗異常、動悸、頭痛、肩凝り、身体の痛み、便秘、食欲不振、不眠などの身体的な症状の他、イライラや憂鬱などの精神的な症状も現われます。自律神経失調症や鬱病と似た症状が現われますが、更年期障害の場合はホルモン補充療法で軽減することができます。
なりやすいタイプ

 物事の感じ方や受け取り方が人それぞれであるのように、一つのショッキングな出来事や積み重なったストレスで自律神経の働きが狂う人と、健康な状態を保つ人とがいます。この違いは何でしょうか。実は、自律神経失調症を起こしやすい人には、遺伝要因と外部環境要因、そして生活習慣要因が関係しています。自律神経失調症は遺伝するような病気ではありませんが、両親が自律神経が乱れやすい体質の場合、子どもも体質を受けて似た症状が現われる場合があります。これが遺伝要因です。虚弱体質や痩せ形で太れない体質、アレルギー体質の人は自律神経失調症になりやすい傾向があります。また、幼児期に自家中毒や乗り物酔いをしやすかった人、学校の朝礼で立ち眩みを起こした人、熱が出やすい人、女性の場合は激しい月経痛や月経不順などの月経異常がある人などは、自律神経のバランスが乱れやすい体質と言えます。また、外部環境要因はストレスの大小で自律神経失調症になるかどうか決まります。一般的にはストレスが溜まり過ぎて自律神経が乱れた状態を自律神経失調症と呼びますが、逆にストレス(刺激)の全くない状態も自律神経を乱すものです。何もしない生活よりも活動的に仕事をしている方が自律神経失調症にならないですむわけです。最後の生活習慣要因は、食生活や休養、労働、睡眠、運動のバランスが取れていないことによるものです。生活が不規則になるほど忙しく仕事をしたり、運動不足、休まる時間がない、家族との会話が少ないなどゆとりのない生活習慣を続けていると自律神経失調症が起こります。また、限度を超す飲酒や喫煙も要因の一つです。
自律神経失調症の症状
ストレス症状

 ストレスの初期症状では、まずその人にとってストレスを起こすショックな出来事が起こります。たとえば失恋したとか大学受験や資格試験、就職試験、借金、上司から叱られた、転勤、離婚、家族や友達の死、或は結婚や出産、昇進など嬉しいことでもストレス初期症状の原因になることがあります。心へ衝撃を与えることが起こり、その後、頭痛や食欲不振、肩こりなどの症状が現われます。
若い人の症状

 思春期から青年期にかけては、身長や体重が増加して、男性も女性も肉体的・生理的に変化が現われる時期です。こうした時期は、内部環境の変化で身体のバランスが崩れるので、自律神経失調症が起こりやすいと言えます。成人した若い人の場合は、睡眠不足や不規則な生活、偏った食事などの生活習慣が原因になります。社会へ出て仕事への期待や将来の希望と現実の違いに落ち込んだり、社会環境における人間関係がストレスの原因になることもあります。
精神に見られる症状

 自律神経失調症は、身体だけでなく、様々な精神症状を伴います。自律神経失調症は身体の病気の時も心と精神の病気の時も現われます。具体的に言えば、たとえばイライラ感や些細なことが気に障る、何も興味が湧かない、気持ちが落ち着かない、不安で仕方ない、憂鬱になる、訳もなく死にたくなるなどが症状として現われます。心配事や疲労が蓄積した時は精神面にも影響が出るのは当然です。身体と精神の関係は切り離して考えることはできません。だるさや倦怠感があるからやる気が出ないのか、何もしないでボーっとしているからだるさや倦怠感を感じるのか、どちらが先かを判断するのは困難です。精神症状を訴える人には何らかの全身症状も現われているでしょうし、全身症状を訴える人にも精神症状は出ているはずだからです。
各気管に見られる症状

 自律神経失調症の症状は特定の臓器や器管に集中的に現われる場合があります。その原因はストレスによる交感神経と副交感神経のアンバランスです。各気管で以下のような症状が慢性化するようなら注意が必要です。


各気管に見られる症状
  • 目:目の疲れ、涙目、目が開きにくい、目が乾くなど
  • 頭:頭痛、頭が重いなど
  • 耳:耳鳴り、耳の閉塞感など
  • 口:渇く、味覚異常、痛みなど
  • 喉:異物感、イガイガ感、圧迫感、喉がつまるなど
  • 心臓・血管系:動悸、眩暈、のぼせ、冷え、胸部圧迫など
  • 呼吸器系:息切れ、酸欠感など
  • 消化器:吐き気、腹部膨満感、腹鳴、下痢、便秘、ガス、食堂の異物感など
  • 泌尿器:頻尿、残尿感、尿が出にくいなど
  • 生殖器:生理不順、インポテンツなどの性機能障害、外陰部のかゆみなど
  • 手足:痺れなどの知覚異常、冷え、ほてり、ふらつきなど
  • 筋肉・関節:肩凝り、関節のだるさ、力が入らないなど
  • その他:皮膚や粘膜の乾燥、多汗、脱毛、痒みなど

全身に見られる症状

自律神経失調症の症状
 身体がシャキっとしない、疲れが取れない、食欲がない、朝起きるのが辛い、1日中眠い、夜寝つけないなど、さほど珍しくないことですが、自律神経失調症の全身症状は実はこのような症状から始まります。スポーツなどに本気になり過ぎて日頃使わない筋肉を使ったり、或は忙しい日々が続いて疲れが溜まれば、朝起きるのも辛いし、1日中眠いこともありますが、しかし、2〜3日様子を見ても症状が改善されず、何をするにもだるいとか憂鬱な気分が晴れないなどという自覚症状があれば、気分障害である鬱病タイプの自律神経失調症の可能性もあります。視床下部にある自律神経の中枢が乱れているのかも知れません。なお、眩暈には周囲が回る感じのものと、フラフラして顔を動かせないものとがありますが、自律神経失調症の場合は後者のフラフラ型が殆どです。
自律神経失調症の原因
生活のリズムの乱れ

 私たちの身体には体内時計と言われる一定のリズムが備わっており、たとえば朝に目が覚め、夜眠くなるのも、朝昼夜と空腹になるのも、これらは全てリズムによって繰り返されています。生活にも、1日、1ヶ月、1年という単位的なリズムがあります。生まれてから死ぬまでの一生の中の年代リズムもあります。しかしながら、そのリズムも1〜2日ぐらいの乱れならば自律神経のバランスを元に戻すことは比較的容易ですが、夜更かしや昼夜逆転の生活を長い間続けていると、体内時計がどんどんずれてゆき、やがて視床下部のコントロール機能が混乱して本来の自律神経のリズムに乱れが生じてきます。この他にも、自律神経失調症の患者は休むことも下手なようで、たとえば休日も自宅で仕事をして、食事も慌ただしく、休憩も殆どしないというような人が増えています。これでは交感神経の緊張が長く続いていて、副交感神経にきちんとスイッチが切り替わりません。そんな訳で、家族や友人と会話を楽しんだり、スポーツや趣味で心身を開放することはとても大切なことであるのです。


自律神経失調症を招きやすいライフスタイル
  • 休日も仕事をし、いつも仕事が頭から離れない
  • 家族や友人との会話が少ない
  • ゆっくりと食事をしない
  • 趣味やスポーツを楽しんでいない
  • 徹夜や夜更かしの多い昼夜逆転の生活が続いている
  • 勤務時間が不規則

体質的な原因

 自律神経失調症になりやすい原因の一つに生まれつきの体質が挙げられます。ストレスに弱いタイプで、自律神経の調整機能が弱くてバランスの悪い人と言ってよいでしょう。しかし、自律神経失調症になりやすい体質だからといって、体質が病気に直結するわけではありません。スポーツ等で身体を鍛えることで変わる場合もあります。しかし、このタイプの人は自律神経の働きが普通の人よりも過敏なことには変わりありません。何れにせよ、季節の変わり目や思春期及び更年期のホルモン分泌の変化などの刺激により自律神経はとかくバランスを失いやすいものなのです。


こんな人は自律神経失調症になりやすい
  • 乳幼児期に飲んだ乳をよく吐いた人、怯えて泣くことが多かった人、虚弱体質でよく熱を出した人、自家中毒をよく起こした人
  • 乗り物酔いしやすい人(子どもの頃しやすかった人)、環境が変わると眠れない人
  • 生理痛や生理不順、月経前緊張症(月経前に心身が不調になりやすい)がある人
  • 大病を患っていたり手術をした人

性格的な原因

 自律神経失調症は、体質にもよりますが、その最も大きな要因と言われるのが性格です。ストレスに対する抵抗力というのは、その人の性格によるところが大きいのです。たとえば考えなくてもよいことをあれこれ考えて自分でストレスの量を増やし、自律神経の働きを乱す人はとても多いものです。多少のストレスは誰にでもありますが、大切なことはストレスをどう解消するかが自律神経を乱さないポイントなのです。上手に気分転換ができない人はストレスに弱いと言えます。性格は、環境もありますが、生まれながらに授かった部分も影響しています。しかし、人間は成長の中でたくさんのことを学び、その人らしさを形成してゆく存在です。自立的な人生を送れるかどうかの観点からもストレスに対する弱さが分かります。


ストレスと上手につき合えない人の性格
  • 神経が過敏で些細なことに囚われる
  • 他人の目や評価が気になる
  • 頭の切替ができない
  • 友だちが少なく、相談相手もいない

環境の変化が原因

 自律神経失調症は現代社会が生み出したストレス病です。ストレスに弱いということは、身体や社会の環境の変化に対応しにくいということです。現代社会においてその目まぐるしい変化についてゆけず、ストレスを抱え込む人は増える一方です。さらに問題なのは、ストレスだけでなく、生活する人々の適応能力を奪ってしまうことです。たとえば現在においては殆どの職場や学校において冷暖房設備が備わっています。日常生活は快適でしょうが、身体は段々自分で温度調節ができなくなります。また、車での移動ばかりの生活は足腰の筋力を奪ってしまいます。精神面においても昨今信じられない事件が増えている根底には、人を思いやり、自分の気持ちをコントロールする心の鍛錬ができていないからだとも言えますし、数字でしか優劣がつけられない人にとっては、人との付き合いは厄介なもの以外の何物でもありません。その意味で現代人は人間関係にも適応できなくなりつつあるのかも知れません。また、もう一つの適応できないケースは過剰反応です。過剰反応とは、無理に適応してしまう、或は過度に適応してしまうことです。そのような人は、「頑張らないと」と自らに鞭を打ち、本来の自分自身では適応できない環境に自分を押し込んでしまいます。元気に見えることもありますが、無理して頑張っているのですから、然ながら精神的疲労が徐々に蓄積され、自然と自律神経のバランスは失われてゆきます。そんな訳で、病気とは無縁と思われていた人が急にダウンしたなどということはそれほど珍しいことではありません。


適応能力が低下する生活
  • ゲームやパソコンばかりしている
  • 決められた通りにしか行動できない
  • 数字(偏差値、売上)に振り回される
  • 無理をしてでも頑張ってしまう
  • 自分の世界に閉じこもりがち

参考1:子どもの自律神経失調症にも気をつけよう

 意外なことに実は子どもにも自律神経失調症が多く、その共通点が足と首の悪い子どもに集中しているのです。症状も大人とあまり変わりませんが、しかし、気づかれない場合が多く、これらの足と首と自律神経失調との関係が見過ごされているのです。

 子どもの自律神経失調症のひとつに、子どもの鬱病や著しい不安感などの精神的症状がありますが、これらが登校拒否や引きこもり、自殺の原因にもなっています。 また、下痢や便秘が頻繁に起こって学校へゆくのが怖くなったり、或は外出の時でも行く先々のトイレを確認しないと不安定になってしまうというような症状が現われたりもします。中には胃腸や肝臓、腎臓の働きが悪くなり、消化不良や尿量減少などの症状を繰り返すこともあります。そのため、男子では主に下痢傾向となり、女子は便秘傾向となることもあります。また、最近子どもの低体温も問題になっていますが、これも自律神経が体温や血液循環も調節していて、そのアンバランスから来る症状なのです。このように自律神経を調節するギヤが誤作動を起こすと、体温調節が上手くゆかず、低体温になってしまうわけです。さらに悪いことは、この低体温が原因で代謝の悪い子どもが激増しているということで、これが、かったるいとかやる気が起こらない、マイナス思考などの例ともなっています。また、下痢や便秘の他に、手足の冷えや頭痛、肩凝り、眩暈、不眠、生理痛や生理不順といった症状が起こってしまうのです。
 人間の平均体温は、36.5度〜37.0度で保たれ、新陳代謝が活性化し、体力や免疫力も高くなります。低体温とは平均体温が36.0度以下の35.0度〜35.5度のことで、基礎代謝の低下と共に免疫力も低下し、病気や癌になりやすいことが報告されています。私たちの身体は、体温が1度下がると酵素の働きが半減してしまい、腸内の善玉菌が増殖しにくくなるとも言われています。また、この他に、汗を調節する交感神経が誤作動すると、色々な緊張や刺激に対して交感神経が過剰に反応し、たとえば手の平や足の裏が汗でびっしょり濡れてしまう多汗症にもなってしまいます。これらの症状を訴える子どもの足を調べてみると、足裏の発達不足に伴う外反母趾や指上げ足があり、その何れも足指を使ってしっかりと踏ん張れないことと重心が踵に片寄っていることが分かります。これは、足裏が不安定になると人間の最上部にあたる首を痛めてしまうということです。
参考2:自律神経失調症と似た症状の病気について

 深刻な病気や心の病気などでも自律神経失調症に症状が似ているものがあるので自己診断は注意が必要です。そこで本項では、以下で自律神経失調症に似た症状の病気について解説します。
同じような症状でも別の大きな病気の可能性が


症状が似ているだけで勝手に判断しない
 自律神経失調症は人によって症状も様々で、定義も曖昧です。そのため、気分が優れなかったり、頭痛や疲れが中々取れなかったりすると、「最近はストレスが多いし、自律神経失調症かも知れない」と安易に自己診断しがちです。症状は病気を判断する手懸かりの1つですが、同じような症状でも別の病気の可能性があります。たとえば身体がだるいとか疲れやすい、動悸や息切れがするというのは自律神経失調症の代表的な症状ですが、貧血や糖尿病でも同じような症状が見られます。甲状腺刺激ホルモンの分泌異常によって起こる甲状腺機能亢進症も、神経不安や発汗、動悸などの症状が現われますし、また、脳腫瘍では頭痛やふらつき、眩暈、耳鳴りの症状が見られます。また、癌は鬱状態を引き起こし、それが原因で自律神経失調症のような症状が出ることもあるのです。それなのにも拘らず、「我慢できない痛みではないし、自律神経失調症なら精神的な要因が大きいから気にしないのが一番」などと勝手に判断して専門医の診察を受けずに放置していてはおくと大きな病気を見逃す可能性もあります。このような症状は身体が異変を知らせるサインなので、そのサインを感じ取ったなら、一度しっかりととした診察を受けるべきなのです。

紛らわしい症状の病気
  • 糖尿病:喉の異常な渇き、倦怠感、かすみ目、多尿など
  • 胃癌:胸焼け、胃もたれ、胃の不快感など
  • 食道癌:胸のつかえ感、飲み込みにくさなど
  • 膠原病:倦怠感、関節痛、発熱など
  • 脳腫瘍:頭痛、吐き気、手足の痺れ、ふらつきなど
  • 貧血:身体のだるさ、動悸&患切れ、微熱など

診断が困難〜心の病気にも似た症状のものが〜

 同じような症状でも、臓器などに異常がある病気であれば専門的検査によって比較的簡単に診断できます。問題は心の病気の場合です。心の病気というのは身体的な病気のように目に見える形で異常が見えないので、専門医でも診断が困難です。特に軽症の場合は殆どが自律神経失調症と症状が重なるので、一時的なもの、或は過剰に反応しているだけなどと診断されやすく、見逃されたり誤診されたりするケースがあります。同じような症状でも、心の病気はそれぞれ異なり、その種類は多くあります。以前はノイローゼと呼ばれた神経症や鬱病、パニック障害、適応障害などの病名が広く知られるようになりました。その他にも心身症や燃え尽き症候群や空の巣症候群、スーパーウーマン・シンドローム、テクノストレス症候群などといったのストレス病も増加しています。それぞれの病気を正しく理解している人は少ないと思います。どれもストレスや心の問題が関係していることや自律神経失調症と共通の症状が多いというだけで似たような病気と認識されているようですが、病気自体も違えば治療法も異なります。そのことをきちんと理解した上で治療を行なわないと、ただでさえ治りにくい病気がさらに長引いてしまうので注意が必要です。

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【2】自律神経失調症とその治療法

 様々な症状がある自律神経失調症ですが、病院に罹る時はどの科を受診すればよいのでしょうか? また、自律神経失調症の治療法として、自律神経に使われる薬にはどんなものがあるのでしょうか?
自律神経失調症は治ります

 自律神経失調症は自律神経のバランスを整えれば症状を軽減することができます。症状をよくするには、まずは症状の原因を克服することです。しかし、「回復したからもう安心」とばかり楽観して新たなストレスを溜め込んだり不規則な生活を送ると、再び自律神経のバランスが乱れることになります。治療の過程の中で「一病息災」的な考え方をすれば生活も自然に健康になります。自分を支えてくれる人も増えていくでしょう。それが結果的にポジティブな行動や考え方ができるようになり、幸せになることへと繋がっていきます。自律神経失調症は症状の原因を改善してゆけば治る病気です。症状は自分のストレス状態を教えてくれる身体からのサインと捉えて、生活を見直すバロメーターと考えましょう。
自律神経失調症の治療
タイプ別の治療法


神経症&不安タイプ
 不安に上手に対処するための心理療法を行ない、症状がなくなるのを待つのではなく、症状と付き合いながら生活できるようにサポートします。心と身体の関連性について患者自身がよく理解できるよう、たとえば自律訓練法や筋地緩法などで心身をトレーニングし、行動療法などで現在の問題を克服してゆきます。

心身症&体質タイプ
 薬物療法と共に、自律神経を調節するために心身のトレーニングを行ない、生活習慣や行動パターンについてもアドバイスします。日常生活においてストレスを溜めやすかったり不規則な生活を改めることが重要で、たとえば行動療法や交流分析などの心理療法や、或は自律訓練法などで自律神経を強化してゆきます。

転換&心気タイプ
 このタイプは症状が持続的で苦しいため、自らのストレスに気づいていない人が多くいます。そのため、薬で症状をコントロールしながら、発症と心理的ストレスの関係について理解を深めるためのカウンセリングや心理療法を行ないます。まずは身体的な検査を十分に行ない、カウンセリングも時間をかけて行ないます。また、抗不安薬や各種症状を改善する薬を用いて苦痛を緩和してゆきます。症状があっても、囚われずに生活できるようにするための心理療法が必要で、たとえば森田療法やゲシュタルト療法などが効果的です。

具体的な治療法


自律訓練法
 自己暗示をかけて軽い催眠療法に入り、心身をリラックスさせる方法。

筋地緩法
 意識的に力を入れて体のある部分の筋肉を緊張させ、ふっと力を緩めると、その部分の筋肉の緊張が和らぎ、神経も同時にリラックスします。こういった人間の身体の特製を利用したリラクゼーション法。

行動療法
 不安や身体症状については追求せず、不安や症状そのもに慣れさせて、苦痛を取り除く治療法。

ゲシュタルト療法
 不安や自責感を認め、今のままの自分であることに徹底すれば健康的な方向へ自然に変化するというのがゲシュタルト療法の考え方で、自立性及び主体性の確立を促す治療法。

フォーカシング
 気懸かりなことがある時は、胸がもやもやした感覚になったり喉が締めつけられるような感じがしたりしますが、フォーカシングはそうした感覚や感じに触れることを重視した心理療法で、自分自身の内部にある感覚に注意を向けることでその意味に気づき、問題解決の糸口を見つけたり、気持ちが楽になることを促す治療法。

東洋的療法
 東洋的療法と言われるものには、漢方医学やヨガ、太極拳、気功、禅的療法、絶食療法、内観法などがあり、それらに共通するのは心身一如(心と身体は表裏一体の関係にあること)の立場に立った治療法という点です。

森田療法
 日本独自の精神療法と言われているもので、不安や症状に囚われず、あるがまま受け入れて自分自身を解放しようとする治療法。

自律神経失調症は何科を受診すればよいのか?

 体調や精神面に様々な不調が現われ、自律神経失調症を疑った時、何科を受診したらよいのでしょうか?

 病院で検査を受ける場合は、まず最初に内科を受診するとよいでしょう。また、自律神経失調症の人はまず身近な家庭医を持つことがよいようです。最初から大きな病院へ行って、結局たらいまわしにされるよりは、まずは身近なホームドクターを受診して、その上で専門の心療内科などの治療が必要な場合に紹介状を書いてもらって受診する方がよいでしょう。病院を選ぶ際、大きな病院や有名な病院を選びがちですが、身近にも信頼のおける医師はいるはずです。家庭医なら症状だけでなく、生活環境や習慣を考慮しながら効果的なアドバイスを与えることができます。
 自律神経失調症は人によって幾つもの症状が重なり合って現われ、治療や薬物投与だけでは早く直すことができない病気でもあるたため、色々な科を受診しては納得できずに病院を転々とする人もいます。そして、よくならない、治らないと諦めてしまう人もいます。また、自己診断で自律神経失調症だと思っても、他の病気の可能性もあります。自律神経失調症の症状は様々な病気の症状と似ているものが多いのです。症状によっては耳鼻咽喉科や婦人科、泌尿器科などで検査を受けると思います。検査をしても特に異常が見つからなければ自律神経失調症と診断されます。逆に言えば、自律神経失調症は検査をしても見つからない症状なのです。そして、診断が下れば医者が専門の科や病院を紹介してくれますが、その中でも心療内科を受診するのが一番よいと思います(診療医療科とか神経科という名称の病院もありますので、分からない場合は直接聞いてみるのが一番です)。心療内科とは簡単に言えば心身症を診る科です。糖尿病や胃・十二指腸潰瘍などは本来は内科が扱う身体疾患ですが、発症や経過に心理的な要因が絡んでいる場合には、一般の内科的治療のみでは再発したりして中々効果が上がりません。そこで誕生したのが心療内科で、患者さんの心理的・社会的な面からも診断し、内科的治療と心理療法を併用するところが特徴です。心療内科では心と身体は一体だという捉え方をしており、心と体両方の面から治療を進めてゆく診療科です。自律神経失調症は精神的なストレスが原因で身体に不調が現われることが多く、治療には両方の面から考えてゆく必要があります。従って、心療内科を受診すると、その人に合った治療方法を進めてくれるでしょう。また、漢方薬の取り扱いがあったり、カウンセリングも行なえるとさらによいでしょう。なお、自律神経失調症で気をつけなければならないのが、様々な不調は全て自律神経失調症のせいだと思い込んでしまうことです。とにかく自律神経のバランスが崩れると、その他の病気に移行する可能性は否定は出来ません。何れにせよ、気になる症状や何らかの違和感を感じたら必ず詳しい検査をしましょう。異常がなければ自律神経失調症の症状となり、異常が見つかれば早期発見、早期治療することが出来ます。
自律神経失調症・病院での診察

 体調不良を軽く考えてはいけません。ちょっと長いと感じたら、「大したことない」と放置しておかずに早めに専門医の診察を受けましょう。本項では、自律神経失調症の病院での診察について紹介します。
早めに専門医の診察を

 自律神経系の初期症状の多くは大したことはないと判断しがちですし、診察を受けてもハッキリとした異常は見つからないことも多いです。中には充分に休養したり心配事が解消できたら、辛かった症状がすっかり治ってしまったというケースもあります。確かにこのように自律神経の乱れが一過性ならばそれほど心配する必要はありませんが、症状が慢性化したり、段々悪くなったりする場合は注意が必要です。その場合は、何もしないで放っておいても決して症状はよくなりません。自律神経失調症に限らず全ての病気は早期発見&治療が重要です。そのため、早めに専門医の診察を受けることをオススメします。
まずは症状に応じて専門の科を受診

 様々な症状が現われる自律神経失調症に悩んでいる人、そして、何科を受診したらよいのか悩んでいる方は、まずは最も辛い症状に合った病院にゆくことをオススメします。たとえば症状で耳鳴りが酷い場合は耳鼻科、肩凝りや腰痛は整形外科、眼精疲労であれば眼科などの受診が考えられます。また、身体のだるさや疲れやすさ、動悸、頭痛、その他原因不明の不快な症状は内科の受診をオススメします。というのは、自律神経失調症に似た症状が現われる別の病気の可能性があるからです。たとえば貧血や糖尿病、癌などの内臓の疾患の場合も身体のだるさや動悸などの症状があります。いきなり心療内科や精神科を受診すると、このような深刻な病気を見逃してしまう可能性があります。この段階での治療は、自律神経に働きかけるというよりも対処療法が中心となりますが、軽度の場合はここで完治することもあるからです。
症状の改善がなされない場合

 自律神経失調症のような曖昧な病気の場合、医師によって診断も治療法も色々あり、担当医と患者との信頼関係を保つのは簡単ではありません。たとえばどんなに名医と評判の医師に診てもらえたとしても、毎回数分間の診察と何種類かの薬が出るだけでは不満を感じると思います。1〜2回の診察で病院を変えるのはオススメしませんが、ある程度治療を続けても症状が改善されない、或はどうしても担当医との信頼関係が築けないような時は別の医師の診察を受けるのもよいでしょう。病院を変える場合は、新しい担当医にこれまでのことをよく説明することが重要です。症状はもちろん、前の病院での検査や治療法、処方された薬など具体的に正確に伝えましょう。また、医師の質問には正直に答えましょう。これらが医師との信頼感を深め、よりよい治療に繋がります。
改善しない場合は心療内科まはた精神科へ

 内科で血液検査やレントゲンなどの検査を受けても原因が見当たらない場合、眼科や耳鼻科などで暫く治療を続けても改善しないといったような場合は、心療内科ないし精神科を受診して精神疾患があるか判断してもらいます。その際は、これまでの治療の経緯と自律神経失調症の可能性があることを医師に必ず伝えましょう。そして、自律神経失調症と診断された場合、精神症状が重い時は心理療法も必要になります。可能ならばカウンセリングを併設している医院を選びましょう。


■自律神経失調症の病院の選び方
まずは症状に応じた専門の科を受診
  • ドライアイ、眼精疲労は眼科
  • 腰痛、肩こりは整形外科
  • 耳鳴り、耳管狭窄は耳鼻科
  • 頭痛、動悸、身体のだるさ、疲れやすさなどは内科
  • その他軽度の不快な症状は内科
治療を続けても改善しない場合、あるいは原因不明の場合
  • 心療内科
  • 精神科

医師を信頼する姿勢も大切

 いくら頭痛やめまいを訴えても、「少し疲れているのでしょう」というばかりで薬の処方しかしてくれない医師には誰しも不信感や不満が募るものです。さらに、このことがストレスになって症状がひどくなれば、担当医や病院を変えたくもなるでしょう。最初に信頼できる医師に出会えなかったことで病院を転々とする自律神経失調症の人はかなり多くいます。中には症状がよくならないのを担当医のせいにして次々に病院を変える人も少なくありません。病院を転々として次々に担当医を変えることをドクターショッピングと言いますが、このようなドクターショッピングを繰り返しても、症状がよくなることはまず殆どありません。大切なのは、医師を信頼することで、それには、患者自身が冷静に病気を理解し、治してもらうのではなく、医師と連携して病気に向かい合う姿勢が大切になります。
インフォームドコンセントとセカンドオピニオン

 インフォームドコンセントとは「十分に知らされたうえでの同意」という意味で、患者は自分の病状や治療法に関する情報を医師から充分に聞くことができる、という考えです。また、セカンドオピニオンは、自分の病気の診断や治療法などについて別の医師の診察を受けて意見を聞くことです。これらは患者自身に与えられた権利です。医師を信頼しないということではなく、信頼するためにも自分の病気を正しく理解して納得のゆく治療を受けることが大切です。
自律神経失調症の薬
薬の使用は辛い時には不可欠

 自律神経失調症の治療として最初に行なわれるのが、様々な症状を和らげるための薬物療法です。多くの人が眩暈やふらつき、食欲不振、頭痛、動博、不眠、イライラなどを自覚症状として訴えますが、これらの症状を放っておくとさらに悪化するため、それらの症状を取りあえずは改善するための薬がまずは処方されます。薬を飲むことに対して抵抗感のある人は少なくありませんが、我慢を強いるよりは薬で症状を媛和する方が日常生活を快適に送るためにもよいことだと思います。
医師の指示をしっかり守って薬を正しく飲む

自律神経失調症の薬 薬物療法は用量・用法を守ることでその効果が発揮されます。薬の種類や飲み方を確認した上で、医師の指示を守って飲みましょう。薬には即効性のあるものや徐々に効いてくるものなどがあるので、期待した効果が直ぐに現われないからと言って、勝手な判断で飲む量や回数を変えてはいけません。医師は薬を正しく飲んでいると思って経過を観察しているので誤診を招きかねません。暫く飲んでみて何か疑問や心配なことがあれば直接医師に相談しましょう。また、症状がよくなったからと言って勝手に服用を止めないようにしましょう。薬によっては急に飲むのを止めてしまうと副作用が出るものがあるからです。医師がよいと言うまで服用を続けることが重要です。
処方薬の特徴を理解

 現在は医薬分業が進んでるので薬剤師から薬の説明を受けることができます。処方薬の名前や効果、注意事項などの説明書きが添付されたら必ず読んで薬と照らし合わせることを行ないましょう。また、副作用などの疑問点があれば直接聞いておきましょう。自分が飲む薬に対してきちんとした知識を持つことも大切です。
薬を服用する際の注意点

 医師の指示どおりに正しく飲みます。その上で副作用と思われるものやその程度などは医師に相談します。くれぐれも勝手に薬を止めたり減らしたりしないようにしましょう。
薬の副作用について

 薬を飲むとボーッとするなど副作用が気になると、薬の服用に消極的になる人がいます。確かにどんな薬にも大なり小なり副作用はありますが、それに必要以上に神経質になる必要はありません。副作用を考慮した上で医師は症状に最適な薬を組み合わせて処方します。薬を受け取る時に副作用についての説明を求め、しっかりと理解しておきましょう。ただし、日常生活に支障が出るほどの副作用は我慢することはありません。薬の効き方や副作用の程度には個人差があるので、身体に変化が 現われたら必ず医師に報告する様にします。幸い薬の種類は色々あるので、別の薬に変えてもらうことができます。
自律神経失調症に用いられる薬


抗不安薬
 不安や緊張を和らげる薬。リラツクス効果が期待できますが、眠気やふらつきなどの副作用を伴うものも少なくありません。

自律神経調整薬&自律神経末梢作用薬
 自律神経の中枢に作用して交感神経と副交感神経とのバランスを図る薬。副作用は比較的少ないです。

抗鬱薬
 抑鬱気分やイライラ、焦燥感などを改善する薬。口の乾きや便秘などの副作用があります。

催眠鎮静薬
 熟睡できない、寝つきが悪いなどの睡眠障害を改善する薬。目覚めてからもボーッとすることがあります。

その他
  • ビタミン剤:
     ホルモンのバランスを整える目的のビタミンE剤や疲労を回復させる目的のビタミンB1剤などが使われます。
  • ホルモン剤:
     中年以降、性ホルモンの分泌が低下することで起こる更年期障害などに対してエストロゲン(女性ホルモン)やテストステロン(男性ホルモン)などを補うために使われます。

自律神経失調症と漢方薬
自律神経失調症の漢方処方

 自律神経失調症としての症状は眩暈や頭痛頭重、全身倦怠、動悸、のぼせ、ほてり、手足の冷え、発汗異常のようなものがありますが、症状は単一ではなく、多愁訴を示す場合が多いようです。漢方医学的な診断では、虚証を示す場合が多く、精神症状として不眠や不安、イライラ、神経過敏なども認められます。そのため、西洋医学領域では治療薬として抗不安薬がよく用いられますが、その副作用として眠気や脱力が発現し、問題となることが少なくありません。その点、漢方薬においてはその心配が殆どなく、安心して使えるという特徴があります。
主な薬方

柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
 中等度以上の体力があり、胸苦しさや動悸、イライラ、不眠などの神経症状の強い場合。
桂枝加竜骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)
 体力が虚弱で疲れやすく興奮しやすい人で、動悸、イライラなどの神経症状がある場合。
加味逍遙散(カミショウヨウサン)
 体力が中等度ないし虚証で、頭痛や目眩、のぼせ、肩凝り、足冷え、不安、不眠、発汗異常、耳鳴りなどの不定愁訴のある場合。
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
 虚証で、冷え性で、貧血の傾向があり、色白で筋肉が軟弱な場合。
半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
  喉に何か引っかかったような異物感がある場合。
苓桂朮甘湯(レイケイジュツカントウ)
 眩暈を主訴とする症状のある場合。
柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)
 虚弱で、口渇や寝汗、首から上の汗をかきやすいといった神経質の人の場合。
釣藤散(チョウトウサン)
 動脈硬化症があり、頭痛や目眩、肩凝りなどを訴える場合。
香蘇散(コウソサン)
 胃腸が弱く、気分が憂鬱で神経質な人によいとされる。
黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
 体力があり、のぼせ気味で顔面紅潮し、気分がイライラして落ち着かず、精神不安のある場合。


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【3】自律神経失調症とその改善法

 本節では、薬その他による自律神経失調症の治療法以外に、食事療法など自律神経失調症の改善法を取り上げ解説しました。
自律神経失調症の改善法
できることから、気長に続けよう

 自律神経失調症の治療には生活習慣の見直しと改善がとても重要です。できることから一つ一つ、自分の体の調子を見ながら、身体と対話しながら生活を改善してゆきましょう。少しずつ生活を改善してゆくことで身体の方も少しずつ変化してゆきます。それを励みにして、よい生活習慣を身につけてゆくのです。1日でも早く、完璧に治したいという気持ちは分かりますが、治るのには時間がかかります。人によっては数年を費やすこともあるのです。時には症状の一進一退が続いたりして「治らないんじゃないか」と感じることもあると思います。しかし、心と身体のバランスを図ることで改善させることができます。心身が本当に健康になるまでは気長に頑張ってゆきましょう。
人間関係

 人間関係は大切にしなければなりませんが、世の中には相性の良い人もいれば悪い人もいます。特に身近な存在で重大な関係にある人でなければ、無理に気を使って相手のペースに合わせたりする必要はありません。人は誰でも短所と長所を持っています。他人の短所ばかり目を向けていると、被害者意識が強まり、不満や不平ばかり溜まってしまいますから、できるだけ長所を見つけて付き合うとよいでしょう。よい人間関係はお互いを認め合うことから始まります。


よい人間関係を保つための7つのポイント
  • 他人のよい点を見つけ、誉める癖をつける
  • 自分の長所も認め、自分を卑下しない
  • 他人が攻撃してきても挑発に乗らない
  • 他人のせいにして自分を守ろうとしない
  • 他人の批判をしない
  • 嫌なことは嫌と言う
  • 身体の調子を整えておき、いつも機嫌よく過ごせるようにする

日常生活の見直しで症状改善も

 自律神経のトラブルの背景にはストレスや体質、食生活などの問題があることが多く、根本からの対策が必須です。自律神経の乱れは心身の乱れです。心も身体も健やかな生活を送るために様々な角度からケアしてゆくことが大事です。 薬で中々改善しなかったのに、食事に気をつけたり運動することで改善した例も少なくないようです。辛い症状の改善には薬物療法も必要ですが、食事や運動、カウンセリング、マッサージその他の治療法もぜひ併用しましょう。
薬を使わない自律神経失調症の治療法


食事療法
 バランスの取れた食事、外食の回数を減らす、ビタミンB群の摂取など

運動療法
 水泳やウォーキング、サイクリングなどの有酸素運動、ヨガ、呼吸法など

心理療法
 一般心理療法、カウンセリング、認知療法、行動療法など

理学療法
 鍼灸、ツボ押し、温熱療法、電気療法、マッサージ、整体など

自律神経失調症と毎日の生活

 私たちの日常生活は大きく分けると、食事、睡眠、労働、休養、運動の5つの要素から成り立っています。これらがスムーズになされている場合は問題ありませんが、それらのバランスが崩れると、ストレスが生じます。規則正しい生活のリズムは心身によい影響を与えますが、社会生活を営んでいると、中々規則正しくというわけにはゆきません。それでも食事と栄養のバランス、睡眠時間、運動、リラックスなどを日頃から心懸けるよう心にかけているだけでも、ある程度は生活は改善されます。また、痛みや空腹、疲労感などを感じたら、無理はしないことです。一度乱れた心身のバランスは回復するのに時間がかかることを忘れないで下さい。


規則正しい生活
  • リズムかある
  • 熟睡できる
  • 快食・快便
  • 快い緊張感
  • 疲れが取れる
  • よく動く
乱れた生活
  • やる気がない
  • 熟睡できない
  • 食欲がない
  • 緊張感がない
  • 疲れが取れない
  • 動きが鈍い


自律神経にやさしい生活習慣
  • 睡眠を充分に摂り、規則正しい生活習慣を身につける
  • 栄養のバランスに配慮した食生活を心懸ける
  • 適度な運動と入浴や音楽などで気分転換の時間を持つ
  • 細かいことに囚われず、大らかに自然体で物事を考える(完璧主義を捨てる)
  • 一人で悩まず、些細な悩みでも家族や友人に話したり何でも相談できる人を持つ

自律神経失調症の運動療法

 自律神経を正常化させるためには運動も効果的です。激しい運動よりはウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動がオススメです。
自律神経を整える有酸素運動を取り入れる

 有酸素運動とは酸素をリズミカルに無理なく取り込む呼吸をする運動です。自律神経失調症になると副交感神経の働きが弱くなるため、副交感神経の働きを高める有酸素運動は効果的なのです。身体に負担がない範囲で、まずは1日30分程度のウォーキングから始めてみましょう。


代表的な有酸素運動
  • ジョギング
  • サイクリング
  • ウォーキング
  • 水泳

手軽に始められるヨガ
 自律神経を整えるにはヨガも効果的です。ヨガは体力がない方でも簡単に始められるので、年配の方や運動不足の方にもオススメです。ヨガのポーズは背中の中枢神経を刺激するため、自律神経の働きを活性化させてくれます。さらにヨガのポーズには身体の歪みをとってバランスを整えてくれる効果があるため、血流がよくなり、その結果として自律神経失調症の各症状を和らげてくれます。

正しい呼吸法で副交感神経を元気にする

 ストレスを抱えている人は吐く呼吸が弱いため、副交感神経の働きが弱くなっています。そこで、正しい呼吸法をマスターすることで副交感神経の働きを活性化することができます。息を吐く力を鍛える呼吸トレーニングで、副交感神経を活性化させましょう。


呼吸トレーニング
 まず背筋を真っ直ぐに伸ばして、お臍の下に力を入れながら、ゆっくりと長く息を限界まで吐き続けます。息を吐き終わったら、今度は鼻からすうっと息を吸う。この呼吸を10回以上行なうと効果的です。

自律神経失調症と食事
ストレスへの耐性を食事で高めることができる

 外食や弁当が多い人は、白米やパン、パスタなどの炭水化物やスナック菓子、ジュース類をなるべく減らし、その代わりに玄米や野菜、豆腐などを増やして栄養素のバランスを整えましょう。また、自律神経失調症にはストレスへの耐性を高める栄養素の摂取も効果的です。その代表的なものが抗ストレスビタミンとよばれるビタミンB群(B1・B2)です。その他、ビタミンAやビタミンD、ビタミンE、カルシウム、鉄分、アミノ酸もよいとされています。なお、ニンニクに含まれるアリシンという成分もビタミンB1と同じ効果があり、消化吸収がよいためオススメです。
自律神経を整えるのに必要な栄養素と食材

自律神経失調症とビタミンサプリメント
ビタミンB群(B1、B2など)
  • 効果:神経の働きを正常に保つ
  • 食材:胚芽米、玄米、米ぬか、豚肉、大豆、ごま、カツオ、卵黄、ウナギ、レバー、にんにく、納豆、乳製品など
ビタミンA
  • 効果:自律神経のバランスを整える
  • 食材:牛乳、乳製品、卵、緑黄色野菜など
ビタミンE
  • 効果:自律神経を整え、ホルモン分泌を調整する
  • 食材:穀物、豆類、緑黄色野菜、卵黄など
ビタミンD
  • 効果:精神安定の働きがあるカルシウムの生成を助ける
  • 食材:青背魚、卵黄、乳製品、にんにく、きのこなど
カルシウム
  • 効果:イライラ解消、不眠解消
  • 食材:牛乳、チーズ、卵、小魚、にんにく、ホウレンソウなど
必須アミノ酸
  • 効果:自律神経をコントロールしてホルモンの働きをよくする
  • 食材:肉、魚、牛乳、にんにく、乳製品、豆腐など
鉄分
  • 効果:倦怠感の改善、目覚めがよくなる
  • 食材:プルーン、ホウレンソウ、卵など

参考3:自律神経失調症とサプリメント
自律神経失調症をサポートするサプリメント

 上でも紹介したように、ストレスへの耐性を高める自律神経失調症の食材は幾つもあります。しかし、これら全ての食材を毎日摂ることは意外と難しいものです。そこでサプリメントなども上手く活用してストレスに負けない身体づくりを目指しましょう。
 自律神経失調症にはサプリメントが効果を発揮する場合があります。特にオススメのサプリメントにローヤルゼリーがあります。ローヤルゼリーがなぜ自律神経失調症にオススメなサプリメントなのかと言えば、ローヤルゼリーには栄養が豊富で、しかもバランスが取れているからです。しかも天然成分なので、身体にナチュラルで、栄養の吸収性も優れています。また、ギャバもオススメのサプリメントになります。ギャバは頭をスッキリとさせる効果があります。玄米や醤油などに多く含まれ、頭が重くなる症状には特に有効です。さらにカルシウムは丈夫な骨を作るのに役立ちますが、大量に摂ることが難しい成分です。しかし、マグネシウムと結合しているサプリメント形式で摂るならカルシウムは吸収性がよくなります。自律神経の働きにカルシウムも効果がありますから、サプリメント形式で毎日摂るようにしてゆくとよいでしょう。
サプリメントは自律神経失調症の改善に役立つ

 自律神経失調症は特別どの部分が悪いという病気ではありません。神経の働きが影響し、身体の不調を招いているのです。悪い部分がある時には、そこに効き目のある治療薬が処方されますが、自律神経失調症の場合には、薬が特定されているわけではなく、その時の症状に合わせて薬を使ってゆく必要があります。そこでサプリメントの活用ということになるわけです。

 自律神経失調症の主な原因はストレスなので、サプリメントが効果的に作用する場合があります。また、体質によって自律神経失調症にないやすい人がいますが、この場合もストレスが影響していて、少しでストレスが出ると体調に異変が出ることになります。従って、サプリメントを常用してストレスに強くなるようにしておくと、自律神経失調症を予防することも可能になります。このように体質を改善にもサプリメントがオススメです。そんな訳で、健康的な生活と身体作りをしてゆくためにもサプリメントの摂取をオススメします。また、自律神経失調症の改善には不足しているビタミンをサプリメントで身体に取り入れることで自律神経のバランスを整えることができます。自律神経失調症に効果的なサプリメントはビタミンはギャバやカルシウムを配合したものです。自律神経失調症に効き目のあるサプリメントは、どれも健康的な体にするためには必要な成分です。健康補助食品としても優れていますから、ぜひ足りない栄養素を補うようにしましょう。
 心の病はパニック障害や自律神経失調症、メニエール病といった形で症状を発する時があります。ストレスと心の病は関連があります。日頃からメンタルケアに注意し心の病にならないよう心懸けておきましょう。
サプリメントで効率よくビタミンB群摂取がオススメ

 自律神経のトラブルに悩む人はビタミンB群の積極的な摂取が特に効果的です。ビタミンB群は神経の働きを正常に保つ働きがあります。中でも末梢神経の働きを改善するビタミンB1はぜひ摂取したい栄養素です。しかし、ビタミンB1は吸収率が低いため、中々食べ物から摂れません。さらに大きなストレスがかかると、ビタミンB群は大量に身体が消費されてしまいます。そのため、ビタミンB群(B1)の吸収率を高めたサプリや栄養食品などを利用して常時補給するのがベストです。その他、自律神経をコントロールする働きがあるビタミンAとE、不眠症に効果的なカルシウム、抑鬱症状や倦怠感を改善してくれる鉄分も積極的に摂りたい栄養素です。
参考4:自律神経失調症に関する参考書


◆参考図書
主婦の友社『自律神経失調症がみるみる改善する100のコツ』
主婦の友社 編
『自律神経失調症がみるみる改善する100のコツ 心と体がスッキリしないときに開く本』
主婦の友社・2006年06月、987円
ストレスが原因の各種の症状を改善し、解消する家庭療法。よく効くツボ刺激・マッサージ・呼吸法。食べ物・飲み物の知識・知恵・コツが満載の、体と心が楽になる一冊。
大森啓吉監修『最新改訂版 自分で治す女性の自律神経失調症』
大森啓吉・監修/主婦と生活社・編
『最新改訂版 自分で治す女性の自律神経失調症』
主婦と生活社・2012年10月、1,260円
『自分で治す女性の自律神経失調症』の改訂版企画。気になる症状別に「自分でできる」対処法を紹介。


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