1stサービスヤマト生活情報館
ヤマト生活情報館 インデックスページに戻る
こちらもチェック 水のトラブル プロが教える自分で出来る修理法
Presented by Yamato Group
今月のワンポイントアドバイス


 風邪と言えば冬に引くのが普通と思いがちですが、こんなに猛暑の夏でも風邪を引くのは何故でしょう? 暑さと風邪、ここに何か関係があるのでしょうか? 
 今月は夏に引く風邪、すなわち夏風邪について特集しました。今年の夏はばっちり風邪対策をして夏風邪なんかに罹らないようにしましょう。


夏風邪
【1】風邪の予備知識〜風邪の予防と対策〜
【2】夏風邪とはどんな病気?
【3】夏風邪の対策〜夏風邪の予防と生活習慣〜
【4】注意しよう、子どもの夏風邪

【1】風邪の予備知識〜風邪の予防と対策〜

 夏風邪について解説する前に、本節では、基礎知識としてまずは風邪一般について取り上げ解説しました。
風邪の予防や回復方法

 風邪は正式には「風邪症候群」と言い、鼻や喉、気管支などの呼吸器系に現れる症状の総称です。症状としては、鼻水や咳、喉の痛み、発熱、頭痛、全身のだるさ、下痢、腹痛などの症状を伴います。通常の風邪の場合は数日で治りますが、こじらせると様々な病気に罹ることがあります。また、風邪の原因は殆どがウイルスによるものですが、ウイルスの種類は様々なものがあるため、確実に風邪のウイルスを倒す抗ウイルス剤は未だに開発されていません。治療方法は諸症状を抑えるものや身体の機能を高めてウイルスを撃退するものが殆どです。結局、風邪を治すのには自身の持つ自然治癒力に頼るしかないので、栄養と睡眠を充分に摂って早めに治すように心懸けることが肝要です。


■風邪の予防法
 誰しも風邪に罹りたくないはずです。そのためにも予防はしっかりとしておきたいものです。そこで、一般的に知られている風邪の予防法を参考までに以下にまとめてみました。
部屋の湿度を保つ
 ウイルスは空気が乾燥していると部屋に飛散し活動が活発になります。部屋を温める時には加湿器を使い、ウイルスの活動を抑制させましょう。加湿器がない場合には、濡れタオルなどを部屋に干しておけば同じような効果が得られます。
手洗いうがいをする
 よく言われることですが、外から帰ってきたら手洗いやうがいをするように心懸けましょう。そうすることで、手や喉に付いたウイルスを洗い流してウイルスの増殖を抑える効果があります。なお、うがいはお茶(カテキンが含まれている緑茶や番茶、紅茶など)でするのが効果があると言われていますが、普通に飲んでも喉の乾燥防止や殺菌効果が期待できます。
バランスのよい食事をする
 日頃からビタミンなどを充分に摂るバランスのよい食事は、風邪に限らず種々な病気の予防に効果が期待できます。健康な身体で免疫力が高いと、ウイルスが体内に侵入してきても増殖ができないため、風邪に罹っても軽い症状ですみます。

風邪の引き始めには
風邪に負けないための栄養管理

 細菌やウイルスと戦うための免疫物質のもとになる蛋白質や鉄・亜鉛・銅などのミネラル分をしっかりと摂り、ウイルスの侵入を防ぐ役目がある鼻の粘膜を作る素になるビタミンA・C・Eなどの物質をきちんと摂ることが大切です。風邪を引いた時はこれらの栄養を充分に摂ることを心懸けましょう。
水分を補給する

 風邪を引くと,発熱で汗をかくので水分が不足しがちです。それと同時に、ナトリウムやカリウムなどの栄養分も失われるので脱水症状を引き起こしやすくなります。そのため、スポーツドリンクなどで栄養分と水分の両方を補給することが大切です。また、喉も炎症を起こしているので、水を飲むことで炎症を抑えることができます。痰が出る場合は痰の切れもよくなります。
ビタミンCを補給する

 ビタミンCは、細胞の接着剤として丈夫な組織を作るのに不可欠なコラーゲンを合成するのに必要な成分です。コラーゲンの働きにより肌の張りや艶もよくなり、傷の回復、とりわけ風邪の場合は荒れた粘膜の回復に力を発揮します。ビタミンCにはこの他にもウイルスの増殖を抑えるインターフェロンの生成を増加させる働きなどがあります。
発熱も大事な防衛機能

 発熱時に無闇矢鱈と解熱剤を飲むのは余り好ましくありません。発熱もウイルスの活動を弱めるために必要なもので、咳や喉の痛みも、身体がウイルスと戦っているからこそ生じる症状です。薬で徒に症状を抑えて一時的によくなったとしても、ウイルス自体は身体に残ってしまいがちで、風邪の治りが却って遅くなってしまいます。もちろん発熱やせきがひどい時は別ですが、症状が軽いうちから直ぐに解熱剤に頼るのは余りオススメできません。
風邪には風寒型と風熱型がある

 漢方の世界では、風邪も風寒型、風熱型と2種類に分けて捉えています。風寒型とはゾクゾクっと寒気がするもの、風熱型はのどがカラカラして熱っぽいものとして分類されており、風寒型と風熱型ではそれぞれ対処の仕方が異なってきます。


■風寒型
 風寒型は主に寒気を伴うもので、症状にはゾクゾクっと寒気がする、背筋が寒い、手足が冷える、頭痛がする、首筋や肩が凝る、薄い水のような鼻水が出る、などのものがあります。風寒型では身体を温める必要があり、また、充分に温めた後は汗を流すことで放熱を促すことも大切です。なお、放熱ですが、あくまで自然に熱が上がって発汗するのが理想で、サウナや運動などで無理に汗を出そうとすることは却って逆効果です。
身体を温める方法
  • 葛根湯を飲む:
     葛根湯には体を温める効果があるので風寒型には効果的。

  • 足湯をする:
     風寒型の場合は身体が冷えて熱を求めているので、入力して身体を温めるのも効果的ですが、ただし湯冷めしてしまうと却って悪化してしまうので注意が必要です。そこで、お風呂に入るよりも手軽で意外に効果が高いのが足湯です。42度〜45度程のやや熱めのお湯に10分ほど足を浸けておくと末端から暖まるので、暖まった血液が全身にくまなく行き渡り、身体の芯から温まります。湯冷めの心配もないので安心です。

  • 食べ物で体を温める
     昔から玉子酒や生姜湯などが風邪によいとよく言われますが、確かにアルコールや生姜には体温を上げる働きがあるので、風寒型の風邪には効果的です。新陳代謝を高めて発熱を促す食材というのが重要なのですが、とりわけ生姜には発熱、発汗作用が強く認められます。他にも牛肉や豚肉、鶏肉、カボチャ、ニンジン、唐辛子、リンゴやマグロ、イワシなどの食材が有効です。

■風熱型
 風熱型はのどが乾燥してカラカラし、身体が熱っぽくなるのが特徴です。身体が熱っぽい、寒気は余り感じない、喉が痛い、喉が渇く、黄色いネバネバした痰、鼻水が出るなどの症状があります。風熱型は喉の腫れと炎症が症状の中心で、そのため、体内に溜まった熱を外に逃がして炎症を鎮める必要があります。間違っても入浴や葛根湯などで体温を上げてはいけません。炎症がさらにひどくなります。それから発汗もよくありません。発汗によって体内の水分が減少してしまうと、さらに乾燥して炎症がひどくなります。発汗にきをつけると共に、喉の潤いを保つために、小まめに水分補給することも大切です。
炎症を鎮める方法
  • 脇の下に冷たいタオルを挟む
     おでこにタオルを付けるのが一般的ですが、脇の下には太い血管が通っているので、身体を冷やすのにはより効果的です。

  • 喉の炎症にはネギ・シップ
     ネギには喉の発熱や腫れ、痛みなどの炎症性の症状を抑える働きがあります。ネギ・シップの作り方ですが、まずはネギの白い部分を10cmぐらいに切ったものを3〜4本用意し、それを軽く火で炙ってしんなりさせます。後はそれをカーゼかタオルで包んで喉に巻き付けます。ネギの成分が喉に浸透して炎症を静めてくれます。

  • 食べ物で身体を冷やす
     体温を冷やしてくれる食材にも種々ありますが、新鮮な野菜や果物は体温を下げると共に水分補給で喉の潤いを回復させる働きもあります。中でも大根と梨は効果的で、大根には喉の炎症を抑える働きが、梨には喉の渇きを満たす働きが併せてあります。他の食材では、蟹やタコ、アサリやカキなど体温を下げるのに効果的です。

早く回復するためには


アルコール、タバコは控える
 飲酒をすると、脱水作用が働いたりアルコールの代謝に肝機能などが使われるために治りが遅くなります。 炎症を促進させる作用があるので、熱が上がったり咳がひどくなったりすることもあります。また、タバコは喉などの呼吸器官に悪影響を及ぼします。

栄養のある温かいものを食べる
 特に悪寒がある時は身体を温めることが有効です。生姜湯やホットレモン、くず湯、卵酒を飲んだり、ぬる目のお風呂に入り、湯冷めしないうちに寝床に入るようにしましょう。発熱時にはビタミンやミネラルなどの栄養素の消費量が増えるので、消化のよいスープなどで栄養を補給します。また、食物繊維を多く含む食品や脂質などは胃腸への負担になるので避けた方がよいでしょう。

葛根湯を飲む
 市販の風邪薬の多くは症状を緩和させる作用がメインで、風邪自体を治す効果はありません。葛根湯は寒気や頭痛などを伴う初期の風邪に限定されますが、身体を温め、発汗を促す作用があるためにオススメです。ただし、熱が出る、喉が痛いなどの症状の風邪には余り効果はありません。

風邪によい食べ物
風邪によい食品類


卵:消化がよく栄養豊富
 卵はタンパク質ビタミンが豊富です。白身にはリゾチームというのどの痛みや痰を切る薬に使用される成分が含まれています。そのため、胃腸に負担の少ないミルクセーキはオススメです。また、卵酒は風邪の引き始めの微熱によく効きます。ただし、高熱には却って悪化を招くことがあるので注意が必要です。なお、卵アレルギーやお酒の弱い人には当然ながら向きません。

ダイコン:喉の痛みや咳に
 ジアスターゼなどの消化酵素が豊富で消化促進だけでなく、咳をとめたりや痰を出しやすくしてくれます。

ニラ:胃腸が弱った時に
 ニラの強い臭いのもとはアリルという物質で、自律神経を刺激したり、冷えた胃腸や内臓の調子を整え、さらに血液の循環もよくする働きがあります。ニラにはビタミンA・B・Cやカルシウム、カリウム、鉄も多く含まれています。そのため、ニラ雑炊やニラが湯は身体が温まり、より効果的です。

ネギ:体を温める
 辛み成分や香りの成分、硫化アリルに発汗作用があると言われています。ネギの白い部分は漢方でも葱白と言い、熱を出して体を温める作用があります。風邪の引き始め、特に熱があり寒気がして汗がでない時によく効きます。

ショウガ:咳と痰切りに
 風邪の時の頭痛や咳、鼻づまり、冷えに効果があります。辛み成分には殺菌力も期待できます。

梅:解熱作用がある
 梅干しを黒焼きしたものは昔から咳止めや解熱に使用されています。梅干しの種子を取って練り、熱湯か薄い番茶を注ぎ、必要によっては蜂蜜で甘味をつけると飲みやすく、身体も温まり、熱を下げてくれます。また、梅肉エキスは食あたりや下痢、嘔吐、腹痛に役立ちます。

シソの葉:寒気や熱に効果的
 煎じると寒気や熱に効果的です。ショウガやミカンと一緒に煎じて温かくして飲みます。なお、シソの実にも薬効があり、咳止めの作用に優れています。

葛:風邪の引き始めに
 葛の中でも風邪に対して薬効があるのは地下30pより深い部分の根です。漢方ではこれを葛根と言い、風邪のために煎じて飲む時は葛根湯と言います。葛には発汗や解熱作用があります。風邪の引き始め、また、肩や首の凝った感じ、痛みに有効です。市販の葛粉で作る葛湯も滋養作用があり、身体を温めるので、風邪の引き始めや回復期に効果が期待できます。

ミカン:咳と痰を止める
 咳や痰を鎮める作用があります。陳皮の煎じ汁が咳や痰によく効きます。漢方ではミカンの皮をよく乾燥させ、陳皮と言って使用します。そのため、果肉を食べたり、或はジュースにすれば水分やビタミンCの補給、食欲増進にっも役立ちます。なお、果肉は身体を冷やす作用があるので、冷え症や腎炎、膀胱炎になりやすい人が多食するのはあまりオススメできません。

ハッカ:発汗させて熱を下げる
 主成分は爽やかなメントールです。汗を出して熱を下げ、頭痛を抑えたり健胃作用が期待できます。なお、風邪の時の熱や頭痛に使用する時には葉を使用します。

ナシやリンゴ:熱による喉の乾きを癒すのに有効
 ナシやリンゴ:熱による喉の乾きを癒すのに有効

キンカン:喉によい
 キンカンはビタミンCが豊富で、そのため、ハチミツと合わせてゆっくり舐めると喉の痛みに有効です。

玄米:バランスのよい栄養
 玄米はバランスのよい栄養を含んでいますが、消化が悪いので、軟らかいお粥やスープにしてよく噛んで食べましょう。また、ショウガやネギを加えると身体がより温まります。

症状別分類:風邪によい食べ物

発熱した時
  • ネギ
  • レンコン
  • 玄米 など
乾性の咳(コンコン)が出て、痰は少ないけど粘りがあって切れにくい時
  • ナシ
  • 大根
  • ハチミツ
  • 白クラゲ
  • ゆり根
  • ビワの葉 など
湿性の咳(ゼコゼコ)が出る時
  • ミカンの皮(陳皮)
  • ユズ など
身体に熱があり、痰が黄緑かかっていたり熱を帯びている状態
  • ダイコン
  • トウガン
  • ナシ
  • 海草類
  • 柿 など
身体が冷えて寒気がしたり、痰が透明で冷たい感じの時
  • ニンニク
  • ショウガ
  • ネギ
  • ミカンの皮(陳皮)
  • ギンナン
  • クルミ など

参考1:身体を冷やす食べ物


身体を冷やす食べ物
 身体を冷やす作用のある食べ物は、喉や口の乾きをよくしたり、熱を下げる作用があることもありますが、悪寒のあるような風邪の初期にこれらの食べ物を摂るのことは望ましくありません。
  • トマト
  • キュウリ
  • ナス
  • トウガン
  • スイカ
  • ほうれん草
  • ハクサイ
  • セロリ
  • 蕎麦
  • 貝類(アサリ、シジミ、カキなど)

参考2:咳や痰を促しやすい食べ物


咳や痰を促しやすい食べ物
  • タケノコ:喘息を悪化させる
  • もち米や煎餅、餅など:咳や喘息を悪化させる
  • 生のブリ、ミカンの多食:咳や喘息を悪化させる
  • 大豆:アレルギー性の喘息を悪化させる可能性が
  • 塩:極力少な目に

参考:風邪対策の参考図書


◆参考図書
中央労働災害防止協会『風邪をひかないためのガイドブック』
中央労働災害防止協会・編
『風邪をひかないためのガイドブック(第3版)』
中央労働災害防止協会・2009年01月刊、¥210
風邪の一般的な知識に始まり、風邪をひかないための予防法、風邪をひいたときの注意事項を中心に解説。また一部、職場でできる予防法など、職場とのかかわりの中での話についても触れている。
村上一裕『一生風邪をひかない体のつくり方』知的生きかた文庫
村上一裕・著
『一生風邪をひかない体のつくり方』
知的生きかた文庫、三笠書房・2011年11月刊、¥600
風邪をひかない??これほど大事な健康法はありません!免疫力をぐんぐん上げる、この方法!◎まずは「早寝早起き」の徹底から◎こまめな水分補給が風邪を防ぐ◎体内時計が狂うと風邪をひきやすくなる◎風邪をひかない生活習慣で、人生まで変わる!etc……誰にでも実行できる風邪予防の「常識」で、徹底的に“体質改善”しよう!

■参考:夏バテ解消 レシピ - goo ヘルスケア
http://health.goo.ne.jp/special/summer/recipe/recipe.html


[ ページトップ ] [アドバイス トップ]


【2】夏風邪とはどんな病気?

 夏風邪とはどのような病気なのでしょうか? 冬に引く一般的な風邪とはどこがどのように違うのでしょうか? 本節では夏風邪の特徴について簡単ながら解説しました。
夏なのに風邪を引くのは何故?
夏風邪はバカしか引かない!?〜昔と今では全然違う夏風邪の原因〜

 昔から「(夏)風邪はバカしか引かない」という言葉をよく耳にしますが、「(夏)風邪=頭のネジが緩んでいる」と言わんばかりなのは果たして幾分かでも真実なのでしょうか?
 昔の夏風邪の原因はお腹の冷えにあったそうで、要するに今と違ってエアコンのない時代、あまりの暑さに身体に何も掛けずにお腹を出して寝てしまったり、或は冷たい物を飲み過ぎたりした結果、身体を冷やして風邪を引くことになったというのです。そして、そういうふうに考えなしに行動してしまう人が風邪を引くので、(夏)風邪はバカしか引かないと言われるようになったらしいのです。それに対して、最近の夏風邪はオフィスのエアコンが原因になっているようで、要するにエアコンによる冷やしすぎが夏風邪の原因だという訳です。エアコンで空気も乾燥しているし、さらに外気温と室温の差が激しいので、身体に負担がかかり抵抗力もダウンしてしまいます。現代の夏風邪の原因は昔の原因のように暢気なものではなく、これで風邪を引かなかったらおかしいと言うぐらい劣悪な条件が揃っているわけで、別に頭のネジが緩んでいる訳ではないことになります。なお、そこで夏風邪予防には、防護策としてはエアコンの設定温度を上げることですが、それが無理ならばオフィス用に上着や膝掛けを用意するなど体温調節できるようにすることが肝要です。まさに「エアコンを制した者は夏風邪も制す」ということになります。
夏風邪なんてない!?

 風邪のシーズンと言えば普通は冬ですが、暑い夏の季節にも毎年多くの人が風邪を引いて病院を訪れています。冬に引く風邪に対して夏に引く風邪を一般に「夏風邪」と呼んでいますが、医学的に夏風邪という定義はないのだそうです。ちなみに、風邪の原因となるウイルスは200種類以上もあり、夏場に流行することが多いのはエンテロウイルスやエコーウイルス、コクサッキーといった高温多湿の環境を好むウイルスたちです。主な症状は、喉の痛みや微熱が出るなどで、鼻水は少なく、人によっては関節が痛んだり頭痛がするなどの症状も出ると言います。なお、子どもでは喉の症状と発熱を伴う手足口病やヘルパンギーナ、プール熱なども夏に流行することが多いそうです。
何故夏に風邪を引くの?

 「風邪は喉や鼻から引く」と言われますが、これは、喉や鼻の粘膜の抵抗力が弱っている時に風邪ウイルスが体内に侵入することを言い表わしている言葉です。粘膜はしっとりと濡れた状態で免疫物質を分泌し、ウイルスや細菌などの外敵から身体をガードしていますが、乾燥すると免疫物質の分泌が減ってしまい、免疫力がダウンしてしまいます。冬は当然粘膜も乾燥しているものですが、最近は夏でもエアコンや扇風機によって部分的に乾燥することがあり、やはり粘膜が乾いて免疫力が低下し、風邪のウイルスに負けてしまうというわけです。また、暑い時期は大量の発汗によって体内から水分が奪われがちですが、その分、粘膜の乾燥に拍車をかけてしまうことにもなります。さらに夏バテによる食欲不振や熱帯夜による寝不足、室温と外気の激しい温度差によって自律神経のバランスが崩れてしまうなど、夏ならではの免疫力低下の要因も夏風邪の原因として充分に考えられます。こうしたことを考えると、夏は冬と並んで風邪に気をつけたい季節と言えるでしょう。
夏風邪の特徴
夏風邪はなぜ起こるか?

 風邪の80〜90パーセントはウイルスの感染が原因で起こりますが、そのウイルスの数は200種類以上あると言われます。多くのウイルスは寒くて乾燥した環境を好むため、冬に風邪(普通感冒)やインフルエンザが大流行します。しかし、中には暑くて湿度が高い夏の環境を好むウイルスもいます。代表的的なウイルスとしてはエンテロウイルス(コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど)やアデノウイルスです。主な症状としては下痢や腹痛などの胃腸障害を伴うことが夏風邪の主な原因となっています。
夏風邪と冬風邪の違い

 先にも説明したように、実は「夏風邪」という言葉は医学的には存在しません。冬に罹る一般的な風邪に対して、夏に罹る風邪を慣習的に「夏風邪」と呼んでいるだけなのです。何れにしても、風邪とはウイルスが喉や鼻の粘膜などから侵入することで罹患する病気で、厳密には急性(カタル性)ウイルス性上気道炎と呼ばれることもあります。カルテの病名には感冒とか急性上気道炎のように省略したり、炎症の起きている場を強調して咽頭炎のように記載したりすることもあります。なお、ノロウイルス感染症のように下痢や腹痛などの消化器症状を主とするウイルス感染症を「お腹に来る風邪」と呼ぶこともありますが、本来は上気道、つまり鼻や気管支、喉の痛みなどの呼吸症状を主とするのが風邪です。ちなみに、炎症とは、発熱・発赤・腫脹・疼痛(疼くような痛み)の4兆候を含んでおり、たとえば喉の炎症であれば赤くなって痛みがあります(痛みを起こす物質によって頭痛や関節痛を伴うこともあります)。治療は原則として、症状を和らげるだけの対症療法にとどまります。


夏風邪の種類
  • 急性:発症が早い(目安として数日以内)
  • カタル性:分泌物の多い(鼻水が出るような)
  • ウイルス性:ウイルスが原因(細菌・真菌ではない)
  • 上気道炎:鼻から声帯までの炎症(気管支は声帯よりも奥にあるので、気管支炎は風邪ではない)

夏風邪の原因となるウイルス

 風邪の原因となるウイルスは200種以上もあると言われていますが、冬はコロナウイルスやライノウイルス、(風邪とは区別しますが)インフルエンザウイルスが活動的になります。 これらのウイルスに対して、高温多湿な環境である夏にはアデノウイルスやエコーウイルス(エンテロウイルス)、コクサッキーウイルスなどが活動します。なお小児では、この他に3〜6月にかけて活動するヒトメタニューモウイルスなどもあります。ウイルスは鼻や喉の粘膜から感染し、呼吸器や腸管で増殖、血液の流れに乗ってウイルスの好む臓器へと運ばれてゆきます(これをウイルスの標的臓器と言います)。なお、同一部位に種類の異なる別々のウイルスが同時に感染を起こすことは稀であると考えられています(これをウイルスの干渉と呼びます)。


■夏風邪の代表的なウィルス
アデノウイルス:
 アデノとは喉の意味。呼吸器と腸で繁殖し、激しい咳が出ます。小児ではプール熱(咽頭結膜熱)など水を介して次々と感染を起こすこともあります。
エンテロウイルス:
 エンテロとは腸の意味。喉だけではなく腸で繁殖し、血液の流れに乗って皮膚に湿疹が出ることもあります。下痢や腹痛など腸にも症状が現われます。小児では手足口病などがあります。
コクサッキーウイルス:
 コクサッキーウイルスはエンテロウィルスの仲間で、高熱と喉の腫れが特徴。小児ではヘルバンギーナなどがあります。

夏風邪と夏バテの関係

 風邪は健康な人でも罹りますが、特に体の免疫力が低下している時に感染しやすいと言われます。たとえば暑さやクーラーのかけ過ぎによって疲労や食欲不振、寝不足の状態になると免疫力も低下し、夏バテ症状を起こしますが、そのような時は通常よりも夏風邪に罹りやすくなるので注意が必要です。なお、風邪のウィルスのうち、エンテロウイルスは喉だけでなく腸でも繁殖するため、発熱や喉の痛みに加え、下痢や腹痛など腸の症状を訴えるのが特徴です。夏風邪はお腹に来ると言われるのはこのウィルスに感染したケースです。また、アデノウイルスも呼吸器と腸で繁殖しますが、発熱と喉の痛み、激しい咳が出るのが特徴です。咽頭結膜炎や咽頭炎を起こすケースもあります。しかしながら、上記のウイルスに対しての治療法は特に大きく変わるわけではありません。また、どの種類のウイルスに感染しているかを調べることも特には行なわないことが多く、大概は対処療法(症状に合わせた治療法)を行なうことが一般的になります。

参考:夏風邪と寒気

 夏風邪を引いた兆候として寒気が出るのはよくあることです。しかし、これがたとえば冬に寒気を感じただけだとしたら、夏と違って単に寒かっただけかも知れませんし、直ぐにに風邪と考えることはないでしょう。しかし、夏に寒気を感じたら、まずは夏風邪を疑う人が多いでしょう。

 夏風邪は特に珍しい病気ではありません。風邪を夏に引いたというだけのことで、よくあることです。ただし、外気が暑いのに風邪を引いてしまうと、熱が出ているのか、それとも単に暑いのかよく分からないことも多いでしょう。そんな時に寒気を感じるというのは、単に外気が暑のか、それとも風邪を引いているのかを区別する有効な方法となります。もっとも夏に寒気を感じるのは実際はかなり難しいので、従って夏風邪で寒気を感じるということは、風邪の症状が急激に症状が悪化しているか、或は神経系に影響するほどの症状が出ていると考えるべきです。大体、寒気がして堪らないという状況は風邪でなくても発生するわけで、場合によっては風邪よりももっと厄介な病気だという可能性もあります。
 なお、夏風邪の寒気はずっと続くようなものではありません。いったん身体が暖まれば、今度は熱のために暑くて堪らなくなります。これは体内に熱が過剰に蓄積されてしまっている証拠ですから、夏でも冬でもむしろ涼しい格好をして過ごすようにしましょう。そんな訳で、夏風邪の治療は、たとえ寒気がしたとしても余り暖かくしたりせずに、むしろ冷房が効いた部屋で温和しくしているというのがよいでしょう。外気が暑いと体力を消耗しますし、寒気が続いているのならともかく、ゆっくりしていればそのうち自然に治癒します。なるべく体力を維持して免疫力を高めるというのが、風邪に限らずあらゆる病気に有効な治療法です。

[ ページトップ ] [アドバイス トップ]


【3】夏風邪の対策〜夏風邪の予防と生活習慣〜

 夏風邪の予防法や治療法としてはどのようなものがあるのでしょうか? 本節では生活習慣と夏風邪の関係も取り上げ、そして、夏風邪の予防法と夏風邪に罹ってしまった場合の対処法を取り上げ解説しました。
夏風邪の対策と予防
夏風邪の注意

 夏風邪の注意として夏の暑さで体力が落ちている時、エアコンをかけて室内の冷やし過ぎ、寝冷えなどで身体を冷やすことで体力の消耗させることで、夏風邪に罹りやすい原因を作っています。しかも、夏風邪のウイルスは湿気と高温を好むウイルス(エンテロウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス)などにより胃腸の働きを悪くしてしまう夏風邪が多くなると言われてます。
 そのため夏風邪に感染しないために、外出先から戻ったら、石鹸で丁寧に手や腕をよく洗い、しっかりとうがいをするなどの心懸けは必須条件であるとされます。また、夏風邪に抵抗するには適度な汗も必要で、エアコンに頼り過ぎず、暑さに負けない体力をつけたいものです。要するに、夏風邪に勝つためにも、体力消耗させない工夫をし、充分な栄養を摂って抵抗力を普段からつけてゆくように心懸けたいものです。
夏風邪の予防

 夏風邪は長引くと言われてますが、家族が病気になると、いろいろと出費もかかります。特に子どもたちが風邪その他の病気になると、看病のために食事も禄に作ることができなくなったりもします。病院が遠方ならその病院までの交通費や病院代など、家計が厳しいと大変な負担にもなりかねません。風邪に限らず、普段から病気にならないように予防することも家計費の節約に繋がる行為です。
夏風邪予防にはうがいと手洗いを
 何れにせよ、夏風邪の予防には、外出先から帰ってきたら直ぐ手洗いとうがいや目薬をすることです。目薬はあまり知られてないと思いますが、夏風邪ウイルスは目から感染してくることもあります。種類はどんな目薬でもよいのですが、あくまでも表面を潤して洗い流すことが目的です。寝室の湿気とダニを取ることもよいと言われます。また、夏風邪ウイルスは湿気が高い環境で繁殖しやすいので、湿気を取り除くことも大切です。特に睡眠中というのは人間の身体から200〜400ccも汗が出るので、布団が湿って夏風邪ウイルスを繁殖させる環境になってしまいます。そこで、湿気防止には布団下に除湿シートを、特に汗をかきやすい(頭から腰にかけての)箇所の布団の下に敷きます。なお、呼吸器系に影響を与えるダニも繁殖すると夏風邪が長引いてしまうので、そこはダニ取りシートやダニ防止グッズで対処しましょう。
夏風邪の対策

 エアコンなどで室内と室外の気温差・湿度差が大きいと、自律神経(身体を調節する神経)が乱れて体温調節ができなくなり、免疫力が低下して風邪に罹りやすくなります。普通風邪は汗を出して治すとよいと言われますが、しかし、夏風邪を引いた時は、身体を温めて汗を出すのは脱水症状を起こすので決してよいとは限りません。また、夏風邪の対策として水分補給は必須です。特にスポーツドリンクなど塩分を含むものが効果的だと言われます。


家庭での対策
  • 室内をエアコンで適温適湿にする(※冷えすぎに注意し、26〜28度にエアコンの温度設定をしておく)
  • お腹の腸の動きを低下させないため、お腹にはタオルケットをかける
  • 体力をつけ免疫力低下を防ぐため、睡眠を充分に摂る

夏風邪の時の食事

 夏風邪を予防する食事ではキムチを摂ることもすすめられています。キムチは発酵食品の王様で、夏風邪ウイルスが腸から感染するのを防ぎます。こうした発酵食品を食べて腸から夏風邪を予防しておくのことがよいでしょう。キムチ以外では納豆やぬか漬け、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品がオススメです。発酵食品は1日に2回以上、朝晩など間隔を空けて腸を守るように摂るとよいでしょう。
 また、夏風邪の引き始めに効く飲み物として少量の赤ワイン(ショウガ汁を少し加えたショウガワイン)がオススメです。日本酒やビールなどよりも風邪の引き始めに効果が高いようです。なお、ショウガワイン(薬酒)は赤ワイン20mlにショウガ汁を3〜4滴入れて作ります。赤ワインには消炎作用があるポリフェノールがたくさん含まれ、アルコールも20cc〜30ccで、体温を2度ほど上昇させることで免疫力を3倍活性化させてくれます。また、ショウガにも炎症を抑える作用と体温を上げる作用とがあり、アルコールと組み合わせれば血液の流れもアップして結果的に抗ウイルス作用が期待できるというわけです。
夏風邪の治療
夏風邪の治療法

 夏風邪の治療は、基本的に風邪のウイルスに対する薬を処方するというのはなく、できるだけ睡眠を取り体力や免疫力を高め、自然に治るのを待つというのが一般的ですが、あまりに四肢が痛いなど身体がきつい時は解熱剤を使用します。喉や口の痛みを伴う時は柔らく刺激のないものを中心に食べ、水分を補給するようにします。また、喉や口の中が痛すぎて食事や水分が摂れないような時は、脱水状態にならないよう、医師の診察を受けて点滴などの対処をしてもらうのがよいでしょう。また、風邪が目に来た時は、痒くても目をこすらず、流水で洗い、目ヤニがひどい場合は目薬を刺すなどで治癒に努めます。なお、ウイルスは咳やクシャミ、鼻水、目ヤニ、便などを介して感染するので、2次感染を防ぐよう注意する必要があります。
夏風邪を引いてしまったら・・・

 残念ながら夏風邪に対する特効薬(=根本的な治療薬)というものはありません。医療機関で症状を和らげるための総合感冒薬や咳止め、解熱鎮痛剤(頭痛薬)などを処方して様子を診てもらうのが一般的です。なお、ウイルスに対して抗生物質は無効なので原則として処方しませんが、2次感染による合併症がある場合には使用を考慮します。また、成人の夏風邪のウイルスは喉から感染を起こすことが多いため、喉に違和感があ留時は要注意です。そんな時は海外では薬酒を用いられることもあるようで、たとえば赤ワインに含まれるポリフェノールの消炎作用や自律神経を整える作用が期待されます。アルコールが苦手という場合には、ブドウジュースやショウガ、ニラ、ニンニクなどの食材を組み入れた料理もよいでしょう。なお、ニンニクにはアリシンという成分が含まれており、空腹で食べると胃を痛めることもあるので、しっかりと火を通すことが必要です。また、体調を崩してから何日も経ってしまっているのであればこうした食材は却って逆効果にもなりかねません。こんな時には糖質に富んだ消化のよい食べ物が適しています。
夏風邪の常識と非常識〜夏風邪を引いた時に注意したいこと〜

 夏風邪を根本的に治す薬というのは存在しません。まずは予防が第一ですが、風邪を引いてしまったら悪化させないような対策を取りましょう。まずは夏風邪を引いた時には次のことに気をつけましょう。


お風呂は駄目?
 入浴は可能なことが多いです。脱水状態では避けるべきですが、短時間のシャワーだけでも爽快感が得られますし、皮膚に付着したウイルスもしっかりと落とす効果があります。ただし、あまりに体調の悪い時や高熱がある時には、入浴を避けてタオルやガーゼをお湯に浸して、しっかり絞ってから身体を拭くとよいでしょう。

早く治そうと、汗をかくために布団を被って寝てしまう
 夏風邪のウイルスは高温多湿環境に強い上、夏の暑い日に無理に汗をかこうとすると却って脱水になってしまう恐れがあります。もっともお腹は冷やさない方がよいので、タオルケットなどをかけるとよいでしょう。

ウイルスの繁殖を抑えるために帰宅後直ぐに冷房を使う
 帰宅したら、まず窓を開けてしっかりと換気しましょう。夏風邪のウイルスは多湿な環境に強いので、まずは除湿です。カビや雑菌の繁殖を抑えることも大切です。

熱が出たら直ぐに解熱剤を使う
夏風邪と薬
 熱は身体からウイルスを追い出そうとする免疫の反応なので、無理に下げる必要はありません。ただし、あまりに身体がきついという場合には必要に応じて使用しても構いません。たとえば38℃以上の発熱で使うといった指示が出されることもあります。

咳などの症状を薬で治す
 状況次第なのですが、ウイルスは呼吸器や腸管の中に繁殖しているので、こうした症状を無理に止めてしまうと、却ってウイルスが排出されるのを遅らせてしまうことがあります。なお、下痢がひどいと脱水を起こしてしまうことがあるので水分補給を忘れずに。ひどいと感じたら迷わず医療機関に相談しましょう。

下痢をした場合は下痢止めを飲んでいい?
 夏風邪による下痢は、腸内のウイルスを便といっしょに体外に排泄しようとして起こる症状です。そのため、下痢止めを飲むことで却ってウイルスが排泄されず、夏かぜの回復が遅れることもあります。ただし、下痢が何日も続いたり、仕事の都合でどうしても何度もトイレにゆけない、体力の消耗が著しい重度の下痢の場合など、下痢止めを使用した方がよいケースもあります。しかし、自己判断は回復を遅らせることも多いので、まずは医師の診察を受けて、きちんと医師から下剤を処方してもらいましょう。なお、下痢の時は脱水症状を起こしやすいので水分の補給を忘れずに行ないます。ちなみに、下痢等での体力の消耗や脱水には点滴療法がおススメです。

夏風邪の看護

 夏風邪は長引くことが多いとされますが、暑さで体力も消耗しやすいので早めに直すためにも、なるべく無理はせずに安静にするよう心懸けましょう。なお、病院で薬が処方された場合は、症状がある程度よくなっても医師の指示通りに薬を飲ませた方がよいでしょう。夏風邪を引いた場合は直ぐに病院で看てもらうことがベストですが、夏風邪の看病として、発熱している時で、寒気があり手足が冷たい時は、身体を温めるとよいようです。また、寒気がなく、手足が暖かい場合は、身体を拭いたり冷やすなど体温降下や脱水症状を防ぐため、水分は小まめに補充する必要があります。それと、夏風邪で食欲がない場合、口の中が痛いなどの原因も考えられますので、スープやゼリーなど口の中の刺激が少ない喉越しのよいものがよいでしょう。また、熱が38度以下で元気だったら、シャワーなど浴びる程度はよいと言われています。

 なお、夏風邪の症状としては、高熱と咳、下痢、微熱、喉、頭痛と様々な症状がありますが、赤ちゃんや幼児が罹ると、親はさすがに心配に思うでしょう。小さな子どもや赤ちゃんの風邪や病気は特に心配です。夏の猛暑は暑さ対策が大変ですが、熱中症や夏風邪の対策を事前に行ない、風邪を引いてしまった場合には早目に近くの病院にゆくことが大事です。きちんとした治療で、栄養たっぷりの食事と安静、安眠、体温調節など、風邪の色々な治し方の情報を集めて大事な子どもを風邪から守りたいものです。夏風邪対策と、風邪を引いたかなと思ったら早めの受診をすることで猛暑を乗り切ってゆきましょう。
夏風邪を引きやすい生活習慣


夏風邪を引きやすいのは生活習慣が原因だった!?
 夏風邪を引きやすいという人の中には生活習慣が関わっていることもあります。たとえばウイルスが侵入する主な部位である喉や鼻の粘膜は免疫によって守られていますが、エアコンや扇風機などであまりに室内を乾燥させてしまうと、それだけで局所的な免疫力低下を引き起こす可能性もあります。よく言われるクーラー病の中には夏風邪も混ざっているのかも知れません。また、涼しい室内から暑い屋外に出ることによって生じる急激な温度変化は、体温を一定に保とうと機能している自律神経のバランスまでも崩してしまいます。それに加えて、夏ならではの免疫力低下の原因として、熱帯夜の寝不足や夏バテによる食欲不振、日焼けまでもが関わってくる可能性があります。このため、本来の風邪の流行する冬よりも、むしろ夏に風邪を引きやすいという人もいるのではないかと思われます。なお、当然ながら栄養バランスの偏りも問題となります。お昼は素麺だけというような食習慣の人は特に生活習慣の見直しが必要でしょう。

2次感染によって夏風邪が悪化
 診療の場では、夏風邪を引いて一度は治りかけたのにまた悪くなったというような話もよく聞きます。普通の風邪は1週間以内に鼻や喉の症状が治まって回復しますが、治りかけた頃に別の夏カゼウイルスに罹ってしまい、症状が重くなる、或は別の細菌によって炎症が悪化してしまうことがあります。これは二次感染とも呼ばれます。大体、普通の風邪は1週間もすれば自然に治るものですが、こじらせて肺炎を起こしてしまうこともありますので、あまりに症状が長引く場合は、レントゲンや血液検査などで二次感染を起こしていないか、或は結核が肺癌などの病気が隠れていないかを確認する必要があります。

生活習慣から風邪を予防しよう

 本人が気づかないうちに感染してしまう風邪です、生活習慣を見直すことで予防することもできます。
その1 エアコンの使い方

 何よりも冷やし過ぎないことが肝心です(※仕事中の適温は28℃前後と言われています)。エアコンや扇風機の冷気を直接体に受けないようにしましょう。また、暑さは動脈を冷やす方が効果的です。保冷剤などを柔らかいタオルなどで包んで動脈のある脇の下や鼠径部を冷やすことでずいぶんと暑さを凌げるものです。とにかく、寝苦しい夜などは、エアコンをつけっぱなしにするより、こうした方法で涼を取ってみては如何でしょうか。 なお、喉の粘膜を乾燥させないよう室内の湿気を保つことも必要です。
その2 風邪を寄せつけない体力作り

 食欲が低下しがちな季節ですが、免疫細胞の材料となる蛋白質をはじめ、粘膜を丈夫にするビタミンB2やB6など栄養バランスのよい食事を摂るように心懸けることが必要です。また、水分補給も忘れないようにして下さい。ただし、冷たい飲み物をなるべく避け、温かい飲み物を飲むようにして体温を保つことも大切です。
その3 生活習慣

 夏に限ったことではありませんが、外出先から帰ったら、手洗いとうがいを必ずするようにしましょう。日焼けをすることも皮膚の免疫力の低下につながると言われているので要注意です。また、体温調節機能を保つため、1日1回は汗をかきたいものです。運動する時間がないという人は、シャワーではなく湯船に浸かることで汗をかくのもよいでしょう。また、休みの日でも遊び過ぎず、毎日の疲れを回復させる時間を確保することも大切です。なお、もし風邪を引いてしまった場合、1週間ほどの期間が過ぎれば症状は治まることが多いものですが、長引いた時には症状を軽く見ず、医師を受診したりした上で、充分に身体を休めるようにしたいものです。
参考:夏バテ防止で免疫力を高めましょう

 夏バテの原因は主にビタミンやミネラル、蛋白質などの不足と冷房による自律神経の乱れによって起こります。本項では、参考までに夏バテ防止のための生活習慣のポイントを以下7項目にまとめて解説しました。


火を使った料理を食べる
 夏は冷房で思った以上に身体が冷えています。そこで、煮物や味噌汁などの火をじっくり通した温かい料理も食べるようにしましょう。

食事の品数を増やす
 夏は食欲が低下し、つい麺類などで簡単にすませがちです。果物やアイスが食事代わりという人もいます。ただでさえ暑さで消費されるビタミンがさらに不足し、疲れがひどくなることもあるので注意が必要です。そこで、野菜をしっかり摂って、栄養バランスのよい食事をするよう心懸けましょう。

冷たいジュースや炭酸飲料、ビールに注意
 夏は冷たい飲み物が美味しいです。また、ビールを飲むために水分を我慢する人がいますが、アルコールは利尿作用があって水分補給にはなりません。また、冷たいものは胃腸の働きを低下させます。そのため、日頃からなるべく温かい飲み物を飲むようにしましょう。

水分を控えるのは駄目
 ただでさえ暑いのだから、なるべく汗をかきたくないということで、水分を控えているという人もいるかも知れません。それでは身体はますまず脱水傾向になってしまいます。そのため、日頃からなるべく水分を多めに摂るよう心懸けましょう。

冷房はほどほどに
 朝晩の通勤以外は冷房の効いた社内にいるという人も多いはずです。そのため、できれば冷房の温度は高めに設定するようにしましょう。それが難しければ、冷えないよう衣服で調整して下さい。また、夜はエアコンのタイマーをかけて寝るようにしましょう。

汗をかく
 普段から汗をかかないと、いざ暑い場所で汗をかこうといった時に上手に汗をかけず、熱中症などを起こしてしまうこともあります。そのため、軽い運動やお風呂、サウナなどで日頃から汗をかくように心懸けましょう。なお、日が沈んだ頃に20〜30分ウォーキングするのも汗をかく運動として意外とよいかも知れません。

お風呂に入る
 夏は冷房で身体が冷えています。そのため、シャワーだけでなく、なるべくお風呂にしっかり入るようにしましょう。ぬるめのお湯で20分程度入るとよいでしょう。また、湯上りに水分補給を忘れないように心懸けましょう。


[ ページトップ ] [アドバイス トップ]


【4】注意しよう、子どもの夏風邪

 本節では子どもが夏風邪に罹ってしまった場合の対処法ついて取り上げ、併せて口内炎と風邪の関係についても解説しました。
子どもが罹りやすい夏風邪




 子どもは抵抗力が弱いため、エアコンが効いた学校や図書館、プールなど夏風邪の原因となるウイルスと触れやすい場所にゆくことが多くなります。普通は症状が穏やかな夏風邪ですが、子どもの場合は症状が急変することもあるので注意が必要です。
夏風邪と子ども


プール熱
 正式名は咽頭結膜炎と言い、5歳以下の患者が6割を占める夏風邪です。高熱が1週間程度続き、さらに充血や喉の痛みなどを発症します。プールで感染することが多く、感染力が強いため、数日間は学校を休む必要があります。

ヘルパンギーナ
 6月〜7月の梅雨時期に流行ることが多く、4歳以下の子どもが罹りやすい夏風邪です。高熱と口内炎が出来、食事するのも辛くなります。1週間ほど安静していれば症状が治まります。

手足口病
 最初は微熱や食欲不振などといった症状が出て、2日ほど経つと手足に赤い水疱が表われます。

赤ちゃんの夏風邪
夏風邪ウイルスは色々

 色々な病気で私たちに最も身近なのが風邪でしょうが、その原因の殆どはウイルスです。代表的なのはインフルエンザウイルスですが、これは冬に猛威を振るうタイプで、夏はまずありません。風邪症状を起すウイルスは100〜200種類あると言われますが、夏に活発なウィルスは主にエンテロウイルスとアデノウイルスです。夏風邪の4割くらいはこの2種リとその仲間のウィルスが原因で、残りの6割はそれこそさまざまなウィルスがあります。
 夏風邪も大人では軽い症状で住むことが多いのですが、赤ちゃんでは高い熱を出すことも多く、様々な症状を起します。たとえばエンテロウイルスはお腹に来る風邪で、嘔吐や下痢などの症状を起します。一方、アデノウイルスによる病気では咽頭結膜炎(プール熱)が有名です。なお、夏風邪のウイルスの中には髄膜炎を引き起こしやすいタイプがあるので注意が必要です。また、 風邪のウイルスはクシャミや咳で空中に飛び散り、人から人へと移ります。従って、夏であっても、外出先から帰った後は必ず手洗いやうがいをすることをオススメします。
高熱から始まることが多い

 乳幼児の場合、夏風邪は39〜40度といった高熱から始まることが多いと言われます。抱くと身体が熱い、元気がないなどのサインがあるはずです。しかし、熱の高さだけで病気の重い・軽いは判断できません。微熱でも赤ちゃんがぐったりしているようなら直ぐに小児科を受診しましょう。また、必ずしも高熱=風邪とは限りません。特に生後4ヶ月未満の赤ちゃんの発熱は重大な病気の心配もあります。熱に気づいたら診療時間内に小児科を受診して医師の診断を仰ぐことが大切です。診断の結果が風邪で、食欲もまあまあ、他の症状もそれほどひどくないというのであれば、多くは自宅ケアになります。
 もっとも夏風邪は高い熱が出る割に赤ちゃんが元気なことも多いもので、辛い思いをするのは大抵2〜3日でしょう。風邪であれば普通は4〜5日または1週間ほどで回復します。なお、熱や鼻水が出た後に風疹のような細かく赤いポツポツが出ることがありますが、これは風邪によるウイルス性発疹症と呼ばれ、夏風邪によく見られます。しかし、別の病気による発疹ということもあるので、発疹を見つけたら再度小児科を受診した方が安全でしょう。


夏風邪早分かりポイント
  • 特徴は?:感染力の強いウイルスがいる
  • 熱は出る?:高熱が出ることがよくある
  • 感染?:感染する
  • 軽快までの目安は?: 3日から1週間くらい
  • 1回だけの病気?:何度も罹る
  • 紛らわしい病気は?:突発性発疹など
  • 注意することは?:脱水症、合併症として髄膜炎

大切なのはゆっくり休むこと

 近年インフルエンザウイルスに効く薬は登場しましたが、夏風邪のウイルスに効果のある薬は残念ながらまだありません。冬の風邪の場合、咳を鎮める鎮咳剤、呼吸を楽にする気管支拡張剤などを処方することが多いですが、夏風邪はこれらの症状も強くないので殆ど薬を処方されないこともあります。高熱があっても元気で食欲もあるなら、解熱剤も必要ないでしょう。自宅では安静を心懸け、体の自然治癒力を損わないようにすることが肝要です。なお、ウイルスを直接退治する薬はありませんが、症状を楽にする対処療法として鎮咳薬や去痰薬を処方します。その後、症状に合わせて消炎酵素薬などを処方します(※なお、消炎酵素薬は鶏卵から作られるため、卵のアレルギーがある時はかかりつけの医師に相談してからにしましょう)。また、高熱の場合は解熱鎮痛薬を処方しますが、ある程度の熱は免疫力を呼び覚ましてウイルスと闘うと言われているため、あくまでも補助的に用います。


夏風邪のホームケアのポイント
 夏風邪のケアのポイントは発熱時、少しでも楽になるよう、身体を適度に冷やすこと(これは大人も同じです)。また、脱水症に気をつけます。白湯や乳児用イオン飲料などで小まめに水分補給をします。完全に治るまでは外出は控え、身体を充分に休めるようにして下さい。また、比較的元気にしていても、症状がすっきり治まらない時には小児科に再度受診するようにして、夏風邪をこじらせたり悪化させないようにすることが大切です。
  • 熱がある時は体を適度に冷やす
  • 発熱時は小まめに水分を補給
  • 熱の高さだけでなく全身状態で判断
  • 解熱鎮痛薬は体力の低下が著しい時に
     38℃以上の熱で、食べない、眠れないなどで体力の低下が見られた時だけ使用した方がよい

子どもの夏風邪と口内炎
口内炎とは?

 口内炎は口の中の粘膜に起こる炎症で、これをまとめて口内炎と言います。口内炎には色々な種類がありますが、アフタ性口内炎が一般的でしょう。アフタ性口内炎は、表面が白っぽく窪みがあって、周りが赤い円形または楕円形の潰瘍です。そして、痛みを伴い、1度に1個ないし数個出来ます。その他にも、口の中で歯茎などが赤く腫れてしまったり、水膨れができる、水泡や皮膚が爛れてしまう糜爛、アフタ性口内炎のような潰瘍、炎症部分を白色や黄白色の膜が覆う偽膜などが出来たりします。また、口内炎は、口の中の粘膜であれば頬の内側や唇の内側、歯茎、舌というようにどの部分にでも出来ます。乳幼児から高齢者まで幅広く発症してしまい、その原因は口の中を誤って噛んでしまったり、体力の低下やビタミンなどの栄養不足、口腔内が不潔であるなどが考えられます。その中にはウィルスやカビやアレルギーなどが原因の口内炎もあります。口内炎は痛みを伴うため、飲食や会話など日常生活に必要なことに不快を感じることがあります。食事や飲み物を摂る時に滲みたりして、出来た場所によっては会話などで口を動かす度に痛みを感じてしまい、場合によっては出血することもあります。
 殆どの口内炎は、1〜2週間ほどで治りますが、辛い症状なので、発症しないように予防することが大切です。口内炎を予防するためには、口の中を清潔に保つようにして、口の中を硬い歯ブラシなどで傷つけないように気をつけます。そして、規則正しい生活をしてストレスを溜めないように心懸けることが必要です。また、栄養バランスの取れた食事も大切なので、特にビタミンB群やビタミンCを多く摂るよう日頃から心懸るようにしましょう。
風邪と口内炎

 風邪を引くと口内炎になりやすいという人が多くいます。口内炎は身体の抵抗力が落ちた時やビタミン不足になった時に発症します。また、風邪はウィルスや細菌に感染することで起こりますが、身体の抵抗力が落ちていると感染しやすくなります。風邪とは正確には風邪症候群と呼ばれ、鼻や扁桃、咽頭などの上気道に起こる急性的な炎症のことで、殆どがウィルスに感染することで起こります。ウィルスの感染はストレスや疲労、不規則な生活などにより寝不足になったり、或は栄養バランスの偏りや脱水などで抵抗力が弱くなると、ウィルスなどが感染・増殖し、鼻や喉に炎症が起こります。また、風邪を引くと体力が奪われ、身体の抵抗力が弱くなり、口内炎だけでなく肺炎や気管支炎、扁桃炎など様々な病気を惹き起こす可能性があるので注意が必要です。なお、風邪を治すためにもビタミンは大切で、口内炎が出来ている場合はビタミンB群を積極的に摂ることが大切ですが、風邪の場合はビタミンAとビタミンCを摂ることが大切です。ビタミンAは鼻や喉の粘膜を強くし、ビタミンCはウィルスを退治する身体の免疫機能を高める効果があると言われ、体力の回復につながります。
 ちなみに、一度ヘルペス性口内炎になったことのある人は、風邪を引いて発熱した後に唇の周りに小さな水膨れが数個出来る場合がありますが、これは体内に残ったヘルペスウィルスが、風邪で抵抗力が落ちたことで再活性化して身体の表面に出て来たものです。乳幼児や子どもの場合、ヘルパンギーナや手足口病になった時は、夏風邪のような症状と共に口内炎が出来ます。「風邪は万病のもと」「口内炎は身体のバロメーター」と言われるように、風邪を引いたり口内炎が出来る場合は身体の抵抗力が落ちている証拠です。ビタミンを多く含む栄養バランスの取れた食事を摂り、規則正しい生活を心懸け、睡眠を充分に取って身体をしっかり休養させることが肝要です。
子どもと口内炎

 大人の口内炎は殆どがアフタ性口内炎ですが、子どもや赤ちゃんに出来やすい口内炎は、ウィルスが原因のヘルペス性口内炎やカビ(真菌)が原因のカンジダ性口内炎、ヘルパンギーナや手足口病による口内炎が多く見られます。
 子どもや赤ちゃんが口内炎になった場合、症状を上手く伝えることができないことがあります。特に赤ちゃんは口の中の不快を訴えて泣いたりしますが、大人である親がどうして泣いているか分からないこともよくあります。子どもや赤ちゃんが口内炎になると、口内炎の痛みで食べ物を食べることを嫌がり、ひどい時には水分を摂ることすら嫌がることがあります。授乳中の赤ちゃんなどはミルクを飲まなくなることもあります。この場合、栄養不足や脱水症状になることがあるので注意が必要です。


ヘルペス性口内炎
 ヘルペス性口内炎は単純ヘルペスウィルスの感染によって起こります。生後6ヶ月以降の乳幼児に発症し、1〜3歳くらいに多く見られます。発症すると発熱を伴い、口の中や唇に水膨れがたくさん出来、また、歯茎が腫れ、歯磨きなどで簡単に出血します。治療を始めると、熱は4〜5日で落ち着きますが、口内炎は治るまで1週間から10日ほどかかります。ヘルペス性口内炎は1度発症すれば2度発症することはありませんが、唇に水膨れが出来ることはあります。

カンジダ性口内炎
 カンジダ性口内炎は、カビ(真菌)の一種であるカンジダが口の中の粘膜に感染することで起こります。カンジダは口の中の常在菌で、病原性は殆どありませんが、抵抗力の弱い子どもや赤ちゃんなどに発症しやすいと言われています。口の中に白い苔のようなものが現われ、簡単に剥がれますが、苔の下は赤く爛れていて、痛みが出ることもあります。

ヘルパンギーナ
 ヘルパンギーナはウィルスによる病気で、1〜5歳に多く発症します。突然の高熱と共に喉に小さい口内炎が多数出来ます。口内炎は左右対称に出てきたり、左右のどちらか片方だけに出て来ることもあります。口内炎は治るまでに1週間から10日ほどかかりますが、高熱などの症状は4〜5日ほどで落ち着きます。

手足口病
 手足口病はヘルパンギーナと同じウィルスによる病気で、1〜5歳に多く発症し、大人でも発症することがあります。発熱と口の中全体に多数の口内炎が出来ると共に水疱瘡のような発疹が手の平や足の裏、膝、お尻などに現われます。発熱がない場合もあります。手や足に出来る発疹は痛みが出ることは殆どありませんが、口内炎は痛みが出ると言われています。


[ ページトップ ] [アドバイス トップ]


YAMATO GROUP
112-6 Kashiwa-cho Asahi-ku Yokohama-city
1STサービスヤマト管理(有)・(有)ヤマト興業
(有)アメニティー・ワイ・(株)ヤマトプランニング


Copyright (C) 2000 02 01.Yamato Gr.
Dezin By JCM inc.,

お気付きの点、ご意見等がございましたら下記までお寄せください。

yamato@yamato-gr.co.jp