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 昨今かかりつけ医の必要性が叫ばれて大分経ちます。患者のことをよく知るかかりつけ医を持つと、適切な診療科への紹介など様々な面で健康上のサポートを効率よく受けることが可能になります。また、医薬分業に伴い、かかりつけ薬局の必要性も高まっています。今月はそのかかりつけ医の必要性とその選び方を中心に特集しました。
かかりつけ医


かかりつけ医を持とう
【1】かかりつけ医とその必要性
【2】かかりつけ医の選び方
【3】かかりつけ薬局とその必要性


【1】かかりつけ医とその必要性

 患者のことをよく知るかかりつけ医を持つと、適切な診療科への紹介など様々な面で健康上のサポートを効率よく受けることが可能になります。本節では、プライマリーケアや家庭医とかかりつけ医の共通性や違いも取り上げ、かかりつけ医とはどんな存在なのかを解説しました。
かかりつけ医とは?〜かかりつけ医の役割〜

かかりつけ医 かかりつけ医とは、患者自身や家族の日常的な診療や健康管理をしてくれる身近なお医者さんのことです。かかりつけ医はいま罹っている病気だけではなく、これまでのあなたの健康状態や家族の健康状態などみんなの健康に関することを把握してくれていて、あなたやあなたの家族をいつも見守っているお医者さんのことです。日常的によくある病気や怪我など健康に関することは何でも相談できる医師がかかりつけ医です。ですから、いざと言う時に備えてかかりつけ医を持つことは大切なことです。大きな病気に罹った時や手術が必要な時にどこの病院を受診すればよいのか分からないで困ると言う声をよく耳にしますが、そんな時に頼りになるのがかかりつけ医で、そのかかりつけ医に最も適した病院や専門の医師を紹介してもらって下さい。その意味でかかりつけ医はあなたの強い味方です。また、かかりつけ医はお子さんの予防接種についての相談やご家族の介護保険についての相談にも応じてくれます。必要なら予防接種の実施や介護保険を受けるために必要な「主治医意見書」の作成なども行ないます。この「主治医意見書」は対象者の介護度判定の重要な参考資料となります。このような家族全体の健康状態(病歴・体質・持病など)を把握してくれているかかりつけ医(ホームドクター)がいると安心です。かかりつけ医がいると、健康管理の面でアドバイスを与えてくれたり、入院や高度な治療が必要になった時に直ぐに医療機関を紹介してくれるなど、あなたやあなたの家族の頼もしい健康管理のパートナーになってくれるでしょう。


薬についても相談しよう
 薬には必ずと言っていいほどに副作用があります。どちらか言えば、よく効く薬ほど副作用があるとも言えます。皆さんがコンビニなどの一般小売店で購入する薬にもやはり副作用はあります。自分の判断で薬を服用する時にも、できればかかりつけ医に相談してからの方が安全です。かかりつけ医があなたに薬の処方をする時は、色々な医学情報や治療経験を下に最も安全で有効と思われる薬を選んでいるのです。かかりつけ医にいつでも気軽に相談できるようにしておきましょう。

かかりつけ医を持ちましょう〜何でも相談できるかかりつけ医はあなたの味方〜

 風邪などの日常的な病気に罹った時や健診及び人間ドック等で異常を指摘された時、或は身体の不調やちょっとした症状が気になる時などの相談や治療の時のために、家族でかかりつけのお医者さん決めておくと大変便利です。普段から健康だからとか、引っ越してきたばかりでまだ決めていないという方もいるでしょうが、そのような人でも急な病気はもちろん健康のことや医療のことなどどんな些細なことも気軽に相談できるかかりつけ医(ホームドクター)を持つことをオススメします。
 あなたのことやご家族のことをよく知っていて、必要な時に専門医に紹介してくれるかかりつけ医を持つには普段からのお付き合いが大切です。ですから、お子さんがいつも診てもらっている小児科でも、お婆ちゃんがよく通っている眼科や整形外科でも、何科の医者でも複数の「かかりつけ医」を持っても構わないので、とにかく健康状態や持病、心や身体の悩みなどについて相談できる「かかりつけ医」を持つことが安心への第一歩になるはずです。


■かかりつけ医を持つメリット
受診の手続きも比較的簡単で、じっくり診察してくれる
 大きな病院に比べて待ち時間が比較的短くすみます。また、風邪などの病気で大きな病院に行くと、外来診療が混雑して高度な医療が必要な患者さんの治療に支障がでてくる恐れがあります。
食事や運動など日常の健康管理のアドバイスをしてもらえる
 健康診断結果へのアドバイス、食事や運動などの日常の健康管理について日頃から相談に乗ってもらえる。普段から家族の病状・病歴・健康状態を把握しているので、緊急の時に適切で素早い対応をしてもらえ、もしもの時に素早い対応が可能になります。
入院や検査などが必要な場合、適切な病院及び診療科を指示・紹介してもらえる
 詳しい検査や高度な医療が必要と診断された場合には適切な医療機関や専門医への紹介状を書いてもらえます。また、かかりつけ医からの紹介で受診すれば診療時の手間や時間が節約でき、不要な検査や投薬を受けずにすみます。


病診連携にも重要なかかりつけ医
 風邪や下痢などの比較的軽い病気でも大きな病院を受診する人が大勢います。恐らくもしも重い病気だったら大変だという不安があるからでしょうが、でも、それでは専門の病院が本来果たすべき役割が麻痺し、重い病気の人や入院の必要な人が困ってしまうこともあります。そのため、総合病院や専門医を受診する必要があるかどうかの判断は普段診てもらっているホームドクターであるかかりつけ医に相談するのが一番です。そのためにも、普段から何でも気楽に相談のできるかかりつけ医を是非持っておくことが大事です。総合病院などを受診した時に「紹介状をお持ちですか?」と聞かれたことがあると思います。かかりつけ医の書いた紹介状を「診療情報提供書」と言いますが、そこにはあなたの今までの経過や検査結果、その他アレルギーについてなど色々な情報が書かれており、余分な検査や手間をかけずに直ぐに最も適切な処置や治療が受けられるようになっています。このように効果的な医療が効率よく行なわれる仕組みを「病診連携」と言いますが、ここでもかかりつけ医を持っていることが大変重要になってきます。万一の時に、いつでも自分のことをよく知っているかかりつけ医に診療情報提供書を書いてもらえるということは、あなた自身が幾つもの病院や何人もの専門医と繋がりを持っているのと同じことなのです。

かかりつけ医と病院


診療所(医院)と病院の役割の違い
 医療機関にはそれぞれ役割があって、ベット数が20床以上のところを「病院」と言い、ベット数が19床以下もしくは無床のところを「診療所(医院)」と言って一般に区別されています。そのため、診療所(医院)は通院による治療を、病院は入院による治療を主な目的としており、中でも大学病院などの大病院は主に高度な医療を必要とする重度の患者の治療をするところとなっています。現在殆どの大病院では、増加する外来患者さんの治療に時間を取られ、充分な余裕を持って入院患者さんの診療ができないことが問題となっています。

病院へはかかりつけ医の紹介で
 風邪などの日常的な病気や生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)、安定した慢性疾患(胃腸病、肝臓病、心臓病、呼吸器疾患など)の時には診療所(医院)などのかかりつけ医を受診しましょう。また、精密検査やより高度な治療が必要となった時は、かかりつけ医に適切な指示をもらい、適切な医療機関を紹介をしてもらい、大きな病院を受診します。いきなり総合病院を個人で受診するよりも、かかりつけ医の診療情報提供書(紹介状)を持って受診すると、スムーズに診察を受けることができます。

何科に罹ったらよいか分からない時には
 かかりつけ医がいれば適切な診療科を指示してもらえます。大きな総合病院に出掛けたはよいが、自分は何科を受診していいのか迷うことが時にあると思います。自分の判断で診療科を選択してしまうと、長時間待たされた挙句、他の科に廻されるということにもなりかねません。そのようなことを避けるためにも、まずはかかりつけ医に相談して、症状に合った適切な診療科を紹介してもらいましょう。紹介状があればより安心です。

プライマリーケアとかかりつけ医


プライマリーケア機能を果たすかかりつけ医
 従来かかりつけ医が果してきたものに学校保健や予防医学(健診)、健康相談、初期治療、そして、紹介による他医療機関との連携などの地域保険医療活動がありますが、このうち初期治療を一般にプライマリーケアと言います。風邪をひいた時や食中り、ちょっとした怪我、いつもの持病の治療の時は、簡単な薬の投与や簡単な処置を受ければ済みます。たとえば職場や地域で健診を受けて何か異常を指摘された場合でも、直ぐに大病院で精密検査が必要なことは頻度はそれほど多くありません。通常は検尿の再検査や経過観察で良い場合など、或は昨年の検査データと比較してもらい、どうするか相談すれば済むことが多いもので、このような対症医療や基本的な検査だけで事足りることが殆どです。単なる風邪で癌や特殊な病気の検査まで受けると莫大な医療費がかかり、ひいてはあなたの健康保険税アップに繋がりかねません。このようにプライマリーケアとは初期的な医療のことで、要するに家庭医やかかりつけ医の役割に他なりません。

基幹病院や専門医との連携
 従来かかりつけ医が果してきた機能のうち、紹介による他医療機関との連携は最も大切な機能の一つで、それには、病病(病院と病院)連携・病診(病院と診療所)連携・診診(診療所と診療所)連携などの地域保健医療活動があります。
 最近の患者さんは大病院志向が強いと言われており、単に風邪をひいただけでも大学病院に行かなければ気が済まない方がいます。以前はどの医療機関でも費用はほぼ同じでしたが、最近では病院の果たす機能によって料金が異なる傾向が段々と強くなってきています。従っていつも大病院に罹るのは、費用や時間などで大変無駄が多いということになります。そこで、あなたの病気について一番適切な効率のよい診断や治療を受けるためには、日頃のあなたの状態をよく理解できているかかりつけ医の判断で病院や専門医を紹介してもらうことをオススメします。そして、専門医からの紹介状の返事を保管してもらい、急な変化にも適切に対応してもらう準備を日頃からしておくことが肝要です。なお、病気によっては専門医に当分通う必要があることもしばしばありますが、その時にあなたの専門医をその病気についての「主治医」と呼びますが、殆どの場合、かかりつけ医は専門医や主治医とは別に必要であることになります。また、かかりつけ医と専門医との連携を通じて、紹介状・電話・ファックスなどを通したセカンドオピニオン交流を行なうこともできます。なお、セカンドオピニオンというのは、現在の自分の病気や健康状態について別の医療機関を紹介してもらい、納得しておくというものですが、乱用すると却って混乱することがあるので、かかりつけ医とよく相談することが大切です。

介護保険と連動させるかかりつけ医機能
 介護保険は皆さんが保険料を納め、40歳以上で介護が必要となった時にサービスが利用できるという制度です。かかりつけ医はいつも家族みんなの健康状態を把握しているので、介護が必要となった時はもちろん、病気の診察や日常生活のアドバイスなどをしてくれます。さらに介護保険で利用できるサービスの中には医師の指示が必要なものもありますので、その時にもかかりつけ医はよい相談相手になってくれます。
 介護保険ではかかりつけ医の意見書がなければ保健審査を受けることができません。殆どの人は「寝た切りで介護を受けるようになるのなら死んだ方がましだ」と日頃から考えているようですが、実際はそうはゆきません。ある時期から介護が必要になると覚悟しておくべきで、この状態は原則として医療も必要ですが、介護の程度によって支給される保険料やサービスの中身が異なってくるので、介護認定の審査を受けなければばなりません。この時にかかりつけ医の意見書を出さないと審査が受けられないのです。このように、介護保険の認定を受けるにはかかりつけ医の意見書が必須であることから、かかりつけ医の機能に新たな地域的ニードが発生しました。これは以前から現場医師が果たしてきた機能と関連することが多いのですが、できるだけ多くの住民が予めかかりつけ医を指定しておくことが保険審査をスムーズに進めるに当たって必要となるでしょう。日頃から身近なかかりつけ医を決めておきましょう。

  • 介護保険で利用できるサービス
     訪問介護や訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、短期入所、福祉用具の貸与・購入費の支給、住宅改修費の支給など。

  • こんなところにもかかりつけ医が活躍
     かかりつけ医は、介護サービスを利用するための「要介護・要支援認定」の流れの中でも大変大切な役割を果たしています。

主治医とかかりつけ医の違い
 主治医とかかりつけ医は少し意味が異なります。主治医というのは、その人が現在治療を受けている病気の受け持ち医のことです。たとえば白内障の手術を受ける時には眼科の先生が主治医になり、骨折をして入院した時には整形外科の先生が主治医になります。また、胃潰瘍になれば内科か外科の先生が主治医になります。要するに、特定の病気の受け持ち医を主治医と言います。それに対してかかりつけ医というのは、その人の時系列(現在だけでなく以前からの長い間)の病状を把握してくれている医師のことで、つまり、いつ・どのような病気をし、現在どこでどのような治療を受けているか、或はこの前受けた職場健診の結果コレステロールが高いと言われて要注意の判定を受けているとか、家庭が忙しくてちょっとした病気で入院すると家業や家庭が崩壊するとか、単に病気だけでなく、その人のことを幅広く理解してくれて、適切なアドバイスをできる立場にある医師のことです。

家庭医とは


患者の近くに位置していること
 家庭医は患者さんに最も近い位置で診療している医師で、いわゆるプライマリ・ケアを担当しています。必ずしもその医師が患者さんの家のそばにいなくてもよいかもしれません。必要があればまず患者さんが訪れる医療機関であればよいと思います。従って、大きな病院で働く家庭医がいてもよいでしょう。

患者のニーズに応えられること
 家庭医は多くの患者さんのニーズに応えられるべきです。年齢や性別、そして臓器に拘わらず目の前の患者さんをケアできます。従って、様々な診療科にまたがる多くの知識や技能、それらを統合する卓越した問題解決能力を要求されるかもしれません。精神の不調にも対処できるべきでしょう。さらには健康な人、或は健康だと思っている人々も、健康増進や予防活動によってケアの対象となると考えられます。また、違う病気なのだけど他のある病気だと思い込んで医療機関を訪れている患者もいるかもしれませんが、その症状の原因に家族や患者の生い立ちといった個人的な背景が関与していることもあるかもしれません。これらの患者さんにも対処できるような医師を家庭医と言いいます。

色々な人とよい連携が取れること
 家庭医は、自分の診療の範囲を超えた診断や治療を必要としている患者は専門診療科に紹介してくれます。時に紹介すべき適切な診療科が分からないような場合でも、家庭医が分かる範囲で最も可能性の高い疾患を診てくれる診療科に紹介してくれます。患者は家庭医が全ての疾患を診てくれることを必ずしも期待しているわけではありません。患者によっては、適宜専門診療科に紹介してくれることを期待してことも少なくないはずです。この連携のために家庭医は、病院や診療所の専門診療科と深い信頼関係が必要です。また、この他にもたくさんの連携があります。在宅診療などでは患者を中心としてケア・マネージャーやホームヘルパー、訪問看護師、薬剤師、介護関連施設の職員その他様々な職種の人々が関わっていますが、家庭医はこれらの人々とのよい連携も必要です。病院内ではチーム医療が望まれており、医師一人で動くことは基本的に不可能ですが、それに加えて、日本では家庭医と家族とのよい連携が必要なこともしばしばあります。

家庭医の必要性
 家庭医は他の診療科の医師とは異なるアイデンティティーを備えていると言えます。日本の患者はフリーアクセスの恩恵を最大限に活かして、患者自身が最適と考える医師を訪れます。しかし、その患者さんの選択は必ずしも正しいとは限りません。家庭医がいればそれらの多くの疾患に対応できるでしょうし、必要があれば専門診療科の医師に繋げることが可能です。そのような医師が近くにいるならばありがたいことです。家庭医が充分に機能を発揮すれば、不適切な救急外来への受診も必要のない大病院への直接受診も減少するかもしれません。家庭医がケアしているのならば、入院している患者が在宅へスムーズに移行できるかもしれません。このように堅強なプライマリ・ケアは健全な医療システムにとって必要不可欠と言えるでしょう。家庭医はプライマリ・ケアの現場で活動するので、患者の考えや期待など患者の世界に接していることが多いと言えますが、ただ、接しているだけで聞いてみなければ認知されません。患者の考えや期待は診療のコンプライアンスに影響し、それはすなわち治療効果にも影響する可能性があるので、これを無視することはできません。患者の背景や人となりが分かれば、不要な救急外来受診や防衛的な入院も減るかもしれません。これらの点でも、患者と同じ基盤に立って患者さんを診ることができる家庭医の機能は重要と言えます。


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【2】かかりつけ医の選び方

 自分に合ったかかりつけ医はどうやったら見つけられるでしょうか?
 本節では、かかりつけ医の見つけ方、かかりつけ医との付き合い方を取り上げ、解説しました。
かかりつけ医を持つには



 かかりつけ医を持つために特別な手続きや費用は必要ありません。「この医師が私のかかりつけ医である」と決めれば、その医師があなたのかかりつけ医となります。かかりつけ医には、自宅や勤務先から近く、健康に関する相談などを話しやすい医師を選べばよいでしょう。また、病診連携を推進している病院では、逆にかかりつけ医となる診療所の医師を紹介してくれる場合もあります。
かかりつけ医


■かかりつけ医を選ぶポイント
職場や家の近くにあり、近所の評判がよいところ
患者の話をしっかり聞いてくれて気軽に相談しやすい
病気や治療、薬などについて分かりやすく説明してくれる
必要に応じて適切な専門医を指示・紹介してくれる

どのような医師がかかりつけ医に適しているか

 かかりつけ医を選ぶ基準は、患者側の状況つまり病気の有無や家族構成などによって人それぞれ違ってきます。本項では、かかりつけ医を選ぶ時の参考になるポイントを幾つか紹介します。
かかりつけ医の選び方&付き合い方


近隣の医師が理想的
 家の近くに親しい医師がいれば心強いものです。特に子どもやお年寄りがいる場合、通院しやすいことはかかりつけ医を選ぶ時の重要なポイントになります。また、生活習慣病など慢性の病気の大半は長期間受診する必要があるので、通勤先や家の近隣にある医療機関の方がやはり便利です。

相性のいい医師を見つける
 お互い人間同士、家族全員の健康を見てもらうので、やはり何より相性のよい信頼できるかかりつけ医を持つことが大事です。

医師を信頼する
 かかりつけ医を一度決めたら全幅の信頼を寄せましょう。それによって生じる相互信頼が病気を治す力を生み出します。ただし、どうしてもウマが合わない、信頼できないと思ったら転院することは患者の自由です。

健診結果の報告を
 健康診断の結果、或はかかりつけ医に紹介してもらった病院での検査結果や薬などは必ず報告しましょう。日頃の健康管理や必要に応じた生活指導の参考にもなるからです。

女性は産婦人科医も大切
 女性の場合、生理不順・妊娠・出産・更年期・子宮筋腫・子宮癌など生涯を通して何らかの形で産婦人科医との関わりが出て来ることが多いようです。信頼のおける産婦人科医がいると何より安心です。

よいかかりつけ医の見つけ方


■よいかかりつけ医の見つけ方
親身になって話を聞いてくれて、病状を分かりやすく説明してくれる
紹介状など他の医療機関への連絡を快く引き受けてくれる
近所の評判がよい。たとえば古くからその地域に住んでいる人や商売をしている人に聞いてみるのもよい。ただし、情報源となる人も慎重に選ぶこと
地域の医師会に手紙等により問い合わせてみる。引っ越して間もない時など活用してみよう

紹介状をもらうには

 本来紹介状は医師が患者の病状を的確に判断して別の医療機関での治療が必要である時、その然るべき専門医に宛てて書かれるものです。たとえば、その医師の専門外の病気の可能性がある時とか入院設備の無い医療機関の医師がその患者が入院の必要があると判断した時、さらに高度な治療が必要な時などに、病状に合った病院を紹介するわけです。基本的に紹介を受けた医師はその紹介した医師に対して、その患者の病状やその後の治療方針を伝えるなどの連絡を取ります。


患者の側から紹介状がもらいたい時
 自分自身でどうも病状がはかばかしくない、好転しないと感じ、大学病院などの総合病院の医師に診察を受けたい時には、今までかかっていた医師に紹介状を出してもらうことができます。この場合、まずその医師とこれまでの病状の疑問点などを話し合って、友好的な関係を維持した上で紹介状を出してもらうようにしたいものです。

かかりつけ医の選び方5ヵ条

 大きな病気になってから、「どこの病院へ行こうか?」と慌てる人が後を絶ちません。このような事態にならないためにも、日頃から自分や家族の健康を管理してくれるかかりつけ医を持つことが大切です。そこで本項では、上記と多少重複もありますが、かかりつけ医の選び方のポイントを中心に紹介します。


通いやすいことをポイントに自宅の近くで見つける
 普段からあなたの健康状態を把握し、精密検査や入院が必要になれば専門医のいる大きな病院に紹介してくれる医師がかかりつけ医です。病気のことなら何でも直ぐに相談できる医師が家の近くにいれば、これほど心強いことはありません。とりわけ子どもや高齢者のいる家庭、或は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病を患い、定期的に通院しなければならない人は、通いやすいことも一つのポイントとしてかかりつけ医を探した方がよいでしょう。

相性のよい医師を選ぶ
 何でも気軽に話せることがかかりつけ医としての重要な条件の一つになるため、あなたとの相性は何よりも大切です。それには実際に診療所に足を運び、自分の目で確かめてみるしかありません。もっとも、第一印象では相性が合うかどうかの判断をしにくいため、何度か通院してみる必要はあるでしょう。その上で信頼できそうだと感じれば、かかりつけ医に決めればよいと思います。ただし、いったんかかりつけ医に決めたら、あなたも医師との信頼関係を築く努力をしなくてはなりません。普段の診療を通してあなたの価値観や人生観を理解してもらいましょう。また、健康診断の結果はもちろん、検査・入院が必要になり、専門医のいる病院を紹介してもらった時にも、その後の経過(診断結果や処方された薬など)についてもきちんと報告しておきたいものです。このような心懸けは、今後の健康管理に役立つばかりでなく、お互いの信頼関係も深めます。しかし、色々と努力を重ねても相性が合わないと判断した場合や、信頼できないと思った時は、思い切ってかかりつけ医を替えることも必要です。信頼できるかかりつけ医とめぐり合うためには、様々なタイプの医師と出会い、自分にとってのよい医師の条件をもう一度考えてみることも重要です。

分かりやすい言葉で説明してくれる医師を選ぶ
 分かりやすい言葉で説明し、質問した時に答えをはぐらかしたりしないということも、かかりつけ医の条件の一つとして重視したいものです。医師の説明が難しかったり納得できなければ、患者は主体的に治療に関われない上に「こんなはずじゃなかった」とトラブルの原因にもなりがちです。初診時にこれまでの病歴や家族歴などを詳しく聞いてくれる医師や、データに頼り過ぎず、患部をきちんと診てくれる医師も、患者の健康状態の把握に努めようとする姿勢が伝わり、好感度が高いと言えるでしょう。また、勉強熱心で、患者の言いなりにならず、駄目なものは駄目と言える医師であることも大切です。優しさと厳しさを兼ね備えた医師が理想的です。

患者を抱え込まず、専門医に紹介してくれる医師を選ぶ
 かかりつけ医の重要な役割の一つは、精密検査や入院が必要な場合に速やかに専門医に紹介してくれることです。患者を抱え込むことなく、診断がつかない時はハッキリと「分からない」と言ってくれる医師の方が安心だと言えるでしょう。また、紹介する際には専門医への紹介状や報告書をきちんと書いてくれるか、カルテのコピーなどを持たせてくれるかどうかも確認しておきたいポイントです。さらに、小さな子どもや高齢者は急に具合が悪くなることもあるので、診療所が休診の場合にはどうしたらよいのか、緊急時の対応についても指示してくれる医師は、かかりつけ医の責任を充分に果たしていると高く評価できます。

家族構成に合わせて必要な診療科を
 どんな病気でも診てくれるお医者さんがかかりつけ医としては理想ですが、日本では長年にわたり診療科ごとの専門的な医学教育に力を入れてきたので、残念ながらどんな病気にも対応できる医師が少ないのが現状です。開業医も自分の得意とする専門科を持っており、たとえば内科医といっても、小児科や産婦人科のトレーニングを受けていないため、子どもや女性の病気には充分に対応できないことがあります。このような医療の現状を知った上で、私たちも家族構成に合わせて複数のかかりつけ医を持つのが賢明でしょう。子どものいる家庭であれば内科を基本に小児科や耳鼻咽喉科に加え、母親の健康をサポートしてくれる産婦人科を選んでおきたいものです。若い女性の独り暮らしであれば、内科よりも産婦人科を基本にするのがよいかもしれません。高齢者世帯の場合は、生活習慣病を抱えている人が多いため基本的には内科ですが、栄養や運動などの日常生活の指導に力を入れているところを選びたいものです。さらに往診や在宅医療にも熱心であれば、将来介護が必要になった時も安心です。また、どの家庭にも歯科のかかりつけ医がいるとよいでしょう。何れにせよ、年齢や性別、持病によって基本となる診療科は人それぞれ異なってきます。まずは自分がよく受診する診療科を中心にかかりつけ医を探すことをオススメします。


■頼れるかかりつけ医のチェックポイント10
話をよく聞いてくれて信頼感が持てる
相性がよく共感できるタイプである
病歴、家族歴などを詳しく聞いてくれる
データに頼りすぎず、患部もきちんと診てくれる
分りやすい言葉できちんと説明してくれる
患者の言いなりにならない
勉強熱心で情報収集に努めている
診断がつかない時は「分らない」と言える
患者を抱え込まず、速やかに専門医に紹介してくれる
休診の場合の緊急時対応について指示してくれる

参考:開業医と勤務医、どちらがかかりつけ医向き?

 大病院志向が根強い日本では、大きな病院の医師をかかりつけ医として持ちたいと希望する人も少なくありません。癌や難病などを患い、専門医のいる病院での治療が必要な人はそうしたケースも想定されるでしょうが、風邪や腹痛などの軽い病気で医療機関を受診することが多い人は、直ぐにかかれて待ち時間の短い診療所の方がオススメです。さらに、200床以上の総合病院や大学病院の場合は、医師の転勤も頻繁にありますし、費用の面でも余分な出費がかかります。たとえば紹介状がなければ初診料に加え「初診時特定療養費」を自己負担しなければなりません。この金額は病院によって自由に決められ、私立大学病院や人気の高い民間病院では5000円前後、国公立大学病院や公的病院では1500円前後が相場だと言われています。状況によっては再診料にも「再診時特定療養費」の自己負担が必要です。これは、大病院での検査や治療を終えて、病院側から「今後は診療所もしくは200床未満の病院を紹介しますので、そちらで診療を受けて下さい」と申し出があった時に患者が引き続き大病院での診療を希望した場合に発生します。
参考:参考図書と参考サイト


◆参考図書
『実はすごい町医者の見つけ方 病院ランキングでは分からない』講談社+α文庫
永田宏・著
『実はすごい町医者の見つけ方 病院ランキングでは分からない』
講談社+α文庫、講談社・2013年02月刊、630円
病院の裏側に精通した著者の、正しい町医者の選び方。いい病院かはタウンページで見抜けるなど、目からウロコの知識がズラリ!!

■参考サイト:
かかりつけ医・病院検索とクリニック受付予約のマイ@ドクター : 医院検索
http://www.my-doc.jp/front/


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【3】かかりつけ薬局とその必要性

 最近は医薬分業で、患者が処方箋を持って医者から処方された薬をもらうシステムが多く採用されるようになりました。私達はかかりつけ医と共に、かかりつけの薬局を持つことが健康管理上も望ましい時代になったのです。本節では、そのかかりつけ薬局の必要性を中心に取り上げ、解説しました。
かかりつけ薬局とは何か?

処方箋薬局 かかりつけ医という言葉なら聞いたことがあるけれど、かかりつけ薬局なんて言葉は聞いたことがないという人が多いかもしれません。でも、最近はかかりつけ薬局の必要性が特に注目されています。最近、病院や医院で処方箋が出されることが多くなりました。調剤してもらう 薬局は自由に選べますが、お薬を扱う店には薬局と薬店があります。薬局であればどこでも処方箋により調剤できます。調剤室があり、薬剤師が必ずいるところが薬局です。また、保険薬局、保険調剤、処方箋受付などの表示があるところは必ず薬局ですので、どこでも調剤できます。そして、かかりつけ薬局とは、薬に関するあらゆる相談に応じ、情報提供してくれる調剤薬局のことです。かかりつけ医が普段の健康管理や万が一病気になった時の心強い味方だとすれば、薬局は薬の面から健康管理のサポートをしてくれる患者の味方です。自宅や勤務先の近くの薬局をかかりつけ薬局に決めておくととても便利です。
かかりつけ薬局をもちましょう

 薬局では、患者毎の薬歴(お薬の投与記録)を作ります。事前に患者の体質や薬によるアレルギー歴などを確認すると共に、処方箋により調剤したお薬の内容を記録します。また、複数の医療機関から院外処方箋が発行された時に、 薬歴のあるかかりつけ薬局で調剤を受けることにより、同じ作用のある医薬品の重複投与を防いだり、異なる医薬品を服用して起きる相互作用による副作用などを未然に防ぐことができます。利用に便利な自宅や勤務先の近くの薬局、いつでも気軽に相談や質問ができる薬局など患者がどこの薬局を利用するかは自由です。薬を服用する時の注意点や副作用の説明を受けたり、市販薬との飲み合わせ相談、気軽に相談できて信頼できるかかりつけ薬局を持つことをオススメします。


■かかりつけ薬局のススメ
薬の飲み合わせを最新の情報と照らし合わせてチェックしてくれる
お薬手帳

 薬剤師は処方箋を調剤するたびに薬歴を見て、また、「お薬手帳」なども利用して、別の医師から処方された薬が重複していないかとか、いま服用している薬との飲み合わせはどうか、市販の大衆薬や食べ物との飲み合わせはどうかといったことをはじめ、医薬品の効能・効果、副作用等もチェックして薬を渡すよう努力しています。他の病院や診療所の処方と同じ薬が重複していたり危険な飲み合わせがある場合、また、処方内容に疑問がある場合は、薬剤師が医師に問い合わせ、その結果、処方内容の変更や処方中止等の処置が取られることもあります。つまり、かかりつけ薬局があるととても安心できるというわけです。
薬についての効能や注意事項などを説明してくれる
 薬剤師は処方された薬について説明することが義務づけられています。薬の名前、形や色、用法・用量、効能・効果、副作用の他、食事や飲物を摂る上での注意、保管や服用上特に留意すべき事項などを説明します。また、必要があればそれをメモにして患者に渡します。そこには薬を使う上での大切なお知らせが書かれていますので、服用の前には必ずしっかりと目を通すようにしましょう。
待ち時間を短縮することができる
 大きな病院の薬剤部などでは、診察待ち時間と同じように薬をもらうのに時間がかかってしまうことがあります。患者さんの人数が多いので待ち時間も長くなってしまうのです。でも、かかりつけ薬局なら、行き届いた対応でスピーディーにお薬をご提供できます。

かかりつけ薬局を持つメリット


薬の重複や飲み合わせによる副作用を未然に防げる
 医療機関を受診すると、医師から薬の処方箋を渡されます。このとき医師は、自分が処方した薬の処方内容は分っていても、他の病院や他の医師が処方しているかもしれない薬については、患者自身が自己申告をしない限り知ることができません。また、患者が「こういう薬を飲んでいます」と伝えても、自分の専門外の病気の薬については余り詳しくないこともあります。しかし患者がかかりつけ薬局を自分で一軒決めておけば、薬剤師が患者ごとに薬歴管理をしてくれるので、複数の医療機関に罹っていても、同じ成分を含んだ薬がダブって処方されていないかとか、飲み合わせによる副作用の心配はないかをチェックしてくれます。それにより薬による事故を未然に防げるのです。なお、処方箋薬局はどの医療機関の処方箋でも受け付けてくれるので便利です。

薬についての詳しい説明が受けられる
 黙っていても患者が来る院内薬局と違い、街中の調剤薬局は客商売です。患者=お客様を大事にし、余所の店よりよいサービスを提供しようという意識が高いということも患者にとっては利点になります。たとえば「前にこういう薬を飲んでこんな症状が出たことがあるのだけど、このの薬は大丈夫でしょうか?」とか「眠くならないタイプの薬を希望したのだけど、その通り処方されているか?」など、病院で処方された薬に関する「ちょっと心配なこと」は意外に多いものです。医師に聞きそびれた疑問も、かかりつけ薬局で気軽に質問できれば安心です。また、調剤薬局では処方薬だけでなく、市販薬との飲み合わせや普段服用している健康食品、サプリメント類などとの飲み合わせについても相談に乗ってくれます。たとえば「風邪気味のため、このあと市販の風邪薬を飲みたいのだけど、処方薬と一緒に服用しても問題ないでしょうか?」とか「先生には言わなかったのだけど、前からサプリメントの●●を飲んでいます。薬の効き目に影響はあるでしょうか?」など、気になることがあれば遠慮なく質問することをオススメします。

保険薬局ならどこでも調剤してもらえる
 街を歩いていると、薬局の入り口に処方箋受付とか保険調剤、保険薬局などの文字が書かれているのに気づくと思います。これらの案内がある薬局は原則として日本中どこの医療機関で処方された薬剤でも調剤してもらえることになっています。また、最近では休日にも処方を受け付けるところも多くなりました。このように、かかりつけ薬局を持ちたいと思えば、立地条件や店の雰囲気、薬剤師さんとの相性などを基準に患者自身が好きな薬局を自由に選べるのが有り難いものです。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)への切り替え相談も
 いわゆるジェネリック医薬品についても、かかりつけ薬局は心強い味方になってくれます。現在処方されている薬に後発品はあるか、あるとすればその評価・評判はどうか、薬価はいくらか、先発品と比較して年間でどのくらい自己負担金額が変わるのかなど、素人が自力で調べるには手間がかかる内容でも、薬のプロである薬剤師さんなら豊富な専門知識を持っています。予めかかりつけ薬局で相談をし、大まかな情報を得てから医師にジェネリックへの切り替えが可能か訪ねると、より話がスムーズに進むこと請け合いです。また、調剤薬局ではその他にも薬の資料なども用意してくれているので、不明な点はどんどん質問し、かかりつけ薬局を活用しましょう。

かかりつけ薬局はどう選べばよいのか


立地
 まずは立地です。ビジネスマンならば、日中の大半を過ごす職場近辺でかかりつけ薬局を見つけることをオススメしたい。昼休みや仕事を一時抜けて病院へ行くケースも多いと思うので、職場の近く(たとえば最寄り駅から職場までの途中にあるなど)の薬局にかかりつけ薬局を決めておけば、時間も手間もより少ない負担ですむからです。

プライバシーへの配慮
 次にチェックしたいのが、その薬局がプライバシーにどれぐらい配慮しているかです。調剤薬局では、実際に薬を調剤する前に、患者の現在の健康状態や既往歴、家族歴、アレルギーの有無、嗜好品などについて詳細な問診を取ります。薬を扱う性格上プライバシーに踏み込んだ質問も多いので、他の客の耳に話しの内容が伝わらない気配りが欲しいものです。そのため、個室は無理としても、話をする際は直ぐ隣に人がいる長椅子などではなく、離れたカウンターで一人ずつ行なうとか、やや立ち入った内容の時はさりげなく声のトーンを落とすなど、患者のプラバシーに充分配慮してくれるところが望ましいと言えます。

その他
 水やお茶の無料サービスに始まり、子ども向けプレイルームなど様々な付加価値をつけた調剤薬局があります。自分にとって必要なサービスを提供してくれる薬局を選び、薬のことなら何でも相談できる頼れるブレーンを持って欲しいものです。


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