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今月のワンポイントアドバイス

 毎日寒い日が続くと、先々月に取り上げたインフルエンザの流行も心配ですが、それ以外にも腰痛の発症や悪化なども懸念されます。雪かきなどの作業をしていてぎっくり腰を発症・・・なんことも考えられます。
 そこで今月は腰痛対策について詳しく取り上げることにしました。

腰痛対策
腰痛は現代病!?・・・あなたの“腰痛危険度”をチェック!!
腰痛の原因と治療法
常日頃から気をつけよう! 腰痛の予防法
やってみよう! 腰痛体操
ぎっくり腰になったら・・・


腰痛は現代病!?・・・あなたの”腰痛危険度”をチェック!!

 今年の冬は寒い冬になると予想されていました。事実、最近は大雪による被害が連日のように報道されています。また近頃は、関東地方でも大雪が降り、センター試験の受験生の足を奪いました。
 さて、このように寒い日が続きますと、先々月に取り上げたインフルエンザの流行も心配ですが、それ以外にも腰痛の発症や悪化なども懸念されます。雪かきなどの作業をしていてぎっくり腰を発症、なんこともあるかも知れません。

 そこで、今月は腰痛対策について詳しく取り上げることにしました。
腰痛は人間が二本歩行を始めた時から始った

 もともと四本足で歩く動物にとって、背骨は頭や内臓を支える「梁」の役割をしており、体重は四点に分散されていました。ところが、進化の過程で人間は二本足で歩き出し、そのため背骨が縦になって、その役割は「柱」のようなものに変わりました。要するに垂直方向に体重がかかり、殊に上半身を支える腰の骨や筋肉には負担がかかりやすい仕組みになったのです。
 もっとも「背骨は柱」といっても、それはいくつもの骨が連結したもので、前後左右によく動き、捻れたりもします。さらに背骨を支える骨盤は二本の足の上に乗っかっています。つまり、重心のバランスなどをコントロールするのにとても複雑な構造になっているため、どこかにちょっとしたヒズミが生じただけでも不調の原因となりやすいわけですね。

 それだけではありません。
 時代とともに人間の生活が便利になることそれ自体はもちろん大変ありがたいことなのですが、こうした人間の生活様式の変化が腰痛に拍車をかけているのも事実です。車やエレベーター・エスカレーターなどの便利な移動手段、長時間の座り仕事・・・ニュースなどでも報じられている通り日本人の体力が落ちて来ているのはよく知られている事実ですが、生活が便利になればなるほど人間の体力は低下し、それを支える腰の筋力や背筋力は確実に低下していってしまうのです。腰痛とは、要するに人間が高度な文明と引き換えに背負った痛みなのだとも言えるのかも知れません。

あなたは腰痛予備軍?・・・腰痛危険度をチェック!!

 上で述べたように、大袈裟に言えば人類全員が腰痛に悩まされる可能性があるわけですが、やはり様々な生活習慣が腰痛を直接引き起こしているのも偽らざる事実です。


 腰痛は大体が整形外科的な要因で起こることが多いのですが(これについては後で詳しく説明します)、その手の腰痛の原因としては、特に以下の要因が上げられます。
  1. 骨格
  2. 筋肉
  3. 血行
  4. その他
※特に寒い日が続くような場合は、血行不良等によって筋肉が硬くなったために起こる腰痛が懸念されます。腰痛の予防のためにも、寒さ対策は充分になさって下さいね。


 あなた自身の生活の点検のために、以下の項目で思い当たることがいくつあるかチェックしてみましょう! 


骨格異常による腰痛のチェック
布団は柔らかい方が快適。 →腰の反りが大きくなるなどで腰骨に負担がかかる。
姿勢が悪いとよく言われる。
歯並びが悪く、顎が外れそうになることがある。 →噛み合わせの悪さから腰が歪む。
上記にチェックを入れた方は、骨格の異常による腰痛の可能性が大きい。

筋肉疲労による腰痛のチェック
体が硬い。 →体を動かす時に筋肉への負担が大きい。
休日は家でゴロゴロしていることが多い。 →運動不足で筋力が低下する。
慢性的睡眠不足。 →筋肉の疲労や血液循環に支障を来す。
野菜や果物が嫌い。 →乳酸がたまりやすく、筋肉疲労が大きい。
上記にチェックを入れた方は、筋肉の疲労による腰痛の可能性が大きい。

血行障害による腰痛のチェック
仕事はデスクワークだ。 →血行が悪くなる。
移動手段は車が多い。
いつもきつい下着をつけている。 →腰まわりの血液循環が悪くなる。
上記にチェックを入れた方は、血液の障害による腰痛の可能性が大きい。

その他心因性の問題などによる腰痛予備軍のチェック
小さな事を気に病む。 →腰痛の遠因となります。
上記にチェックを入れた方は、
ストレスなど心因性の“腰痛の遠因”を持っている可能性が大きい。


チェックした数は?
5つ以上 立派な腰痛持ち。
3〜5 要注意! 思い当たるものがある人は腰痛予備軍。
3つ未満 今のところは大丈夫。でも、ある日突然、腰に激痛が走るかも!? 


参考:腰痛を起こしやすい人
 若い世代では過激なスポーツによって腰痛を起こすケースが多いのに対して、中高年以上では運動不足や肥満・過労・ストレスなどが引き金となって腰痛を起こしやすくなります。腰椎や椎間板は老化によって変性することが多く、特に高齢者の場合は骨粗鬆症のような病気で骨が脆くなったことが原因で腰痛を起こす場合もあります。


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腰痛の検査と治療法

 腰痛の原因や種類とその症状、また、医者での検査法や治療法について以下にまとめました。
腰痛が起こる原因とその種類

 腰痛が起こる原因としては、「姿勢の悪さ」や「激しい運動・労働」「老化」「内臓の病気」「精神的ストレス」など様々な原因が上げられますが、一般的には以下の3つに大別することが出来ます。

※注意:腰痛は様々な原因で起こります。自己判断はせず医師の診断を仰ぎましょう! 


  1. 背骨や筋肉の異常に原因があるもの(整形外科的な要因による腰痛)
     動かしたり体重をかけるなど一定の動作で痛み、安静にすると収まるというような場合は、脊椎や骨盤などの骨や腹筋・背筋などの筋肉に異常があると考えられます。多くの腰痛がこのタイプです。
     以下に、

    1. 腰椎椎間板ヘルニア(椎間板ヘルニア)
    2. 変形性脊椎症(変形性腰椎症)
    3. 脊椎分離症・腰椎分離症
    4. 脊椎すべり症(腰椎すべり症)
    5. 脊柱管狭窄症(腰部脊柱管狭窄症)
    6. 坐骨神経痛(※1)
    7. 骨粗鬆症(脊椎圧迫骨折)(※2)
    8. 外傷
      • 外傷性
      • 圧迫骨折
      • 棘突起部靭帯断裂
      • 腰部打撲
      • 腰椎捻挫(いわゆるぎっくり腰)
      • 仙腸間接捻挫など
    9. 静力学的腰痛:腰の筋肉の疲労や姿勢の悪さが原因で起こる腰痛
    10. その他
      • 炎症性腰痛:化膿性脊椎炎・椎間板炎・強直性脊椎炎・脊椎カリエス(結核性脊椎炎)
      • 腫瘍による腰痛:脊髄腫や血管腫などの腫瘍による腰痛、特に老人の場合は悪性腫瘍の脊椎転移も考えられます。

    ※1:病名ではなく、その症状の名称です。坐骨神経の経路と分布領域に痛みのあるものが坐骨神経痛と呼ばれます。坐骨神経痛は、神経が圧迫などの障害を受けたために腰や臀部及び下肢に痺れや疼痛を発症するものです。

    ※2:整形外科などを受診して「あなたの腰痛は骨粗鬆症です」と言われた人は意外と多いかも知れません。しかし、厳密には骨粗鬆症自体は直接腰痛を起こしません。もちろん骨粗鬆症になると骨が脆くなって骨折しやすくなるために、背骨の椎体が圧迫骨折を起こしたり変形を起こしたりすることがあります。それが原因で腰痛になることはあるのですが、それはあくまでも圧迫骨折・腰椎の変形による腰痛であって、「骨粗鬆症」という腰痛ではありません


  2. 内臓の病気が原因で起こるもの(内科的な要因による腰痛)
    例:腎臓結石、尿管結石、大動脈瘤、婦人科の病気、悪性腫瘍など

     胃や腎臓・膵臓・卵巣や子宮などの炎症性の疾患、腹部大動脈瘤、子宮内膜症、腹部や腰部の腫瘍、腎臓結石や尿管結石などでも腰痛が起こります。じっとしていても痛い、血尿や腹痛があるなどの場合は内臓疾患が原因である可能性があります。この場合は、何はともあれ原因となる疾患の治療が必要になります。
    ※注意:脊椎の転移癌や多発性骨髄腫など重大な病気の場合もあるので、じっとしていても痛く、痛みが持続し、だんだん強まるような場合は直ぐに医師の診断を受けましょう! 


  3. 精神的・心理的なものが原因で起こるもの(心因性の腰痛)
    例:心身症、ヒステリー、自律神経失調、うつ病など

     現代医学でも、なぜ痛むのか原因の分からない腰痛が多いと言います。CTやMRIなどの画像診断でも異常が認められず、内臓疾患もないのに、腰が痛いと訴える患者は多くいます。このように、脊椎に異常がなく、治療しても中々よくならない、痛みの程度や場所もよく移動するというような場合は、心理的なものが原因で腰痛が起きていることも考えられます。もっともその中の多くは静力学的腰痛(腰の筋肉の疲労や姿勢の悪さが原因で起こる腰痛:上記Aの分類)と診断されるようですが、それでも説明の出来ないものは精神的・心理的要因で腰痛になっていると考えられます(もっとも現段階では、心理的要因が腰痛を引き起こすという医学的な発現機序は必ずしも解明されてはいません)。

腰痛の主な検査法

 整形外科の診察では、まず「腰痛が起こり始めた時期やキッカケ」や「痛みの程度」などについて聞かれます(問診)。さらに痛む箇所に直接医師が触って痛みの状態を確認します(触診)。
 この段階で注意すべきことは、問診には正確に正直に答えることです。恥ずかしがったり見栄を張って誤魔化すのは禁物。さらに触診では痛い時には我慢しないで、「痛い」とはっきり言うことが大切です。

 症状によっては、問診や触診の後により詳しい検査が必要な場合があります。その場合は次のような検査が行われます。


レントゲン撮影
 一般的によく行なわれる検査で、骨の変形や骨折・腫瘍の有無などを見つけるのに適した検査です。

X線断層撮影
 骨の状態をより詳しく調べる時に行なう検査です。

CT検査
 立体的に骨を見ることが出来るので、異常の起きている場所とその状態を詳しく知ることが出来ます。

MRI検査
 CT検査と異なり、神経や椎間板などの軟部組織の異常のある場所と状態を詳しく知ることが出来ます。ただしレントゲン撮影やCT検査のように短時間には出来ません。

その他の検査
 症状によっては、骨以外に腰痛の原因がないかを調べる「血液検査」や骨粗鬆症の診断のための「骨量測定」、異常のある場所をさらに詳しく調べるために「脊髄造影検査」を行なうこともあります。


腰痛の主な治療方法

 症状や原因によっては、入院して治療を行なうこともありますが、腰痛の治療の基本は“安静にする”ことです。手術を行う場合は、手術後のリハビリテーションが必要な症例ではさらに入院が延長する事があります。入院期間は普通1ヶ月前後です。

 腰痛の治療は、急性期と回復期で異なっています。急性期とは激しい痛みが続いている時のことですが、その間は安静にして腰に負担がかからないように横になります。冷湿布などで幹部を冷やすことも効果的です。
 回復期には腰を温め、腰に負担がかからないように気を配って少しづつ身体を動かします。急性期に行なった冷湿布はいつまでも続けていると、筋肉が硬くなって回復が遅れますので、痛みが和らいだら腰を暖めるようにします。


 このように症状や疾患により治療法は様々ですが、病院で受ける腰痛の治療にはたとえば次のようなものがあります。
※以下に簡単に説明しますが、基本的には主治医や理学療法士の指示に従うことが大切です。自分勝手な治療は腰痛を悪化させる原因ともなりますので、注意して下さい。


安静
 急性期には腰への負担を軽くするため安静にすることが重要で、治療効果もあります。

理学療法
  • 温熱療法
     血流をよくし筋肉の緊張をとって痛みを和らげます。急性期が過ぎて激しい痛みが治まった時や慢性の腰痛には、赤外線やホットパック・マイクロウェーブなどで患部を暖める温熱療法が有効です。また、温湿布や入浴などは自宅で手軽に出来る温熱療法です。

  • 湿布
     急性期の激しい痛みには冷湿布、痛みが治まった時や慢性的な痛みには温湿布が効果的です。ただし長時間冷やしすぎると筋肉が硬くなってしまうので注意が必要です。

  • 牽引治療
     骨盤牽引治療は、ベッドに仰向けに寝て上半身を固定し、骨盤に装着したバンドに重りをつけて骨盤を引っ張る治療法です。筋肉の緊張を和らげる治療で、慢性の腰痛や軽い椎間板ヘルニアに効果があります。温熱療法と併用すると効果が上がるとも言われます。もっとも効果に議論もあるのも事実ですが、気持ちがよく安静にはなります。ただし、効果がないのに漫然とこの治療法を続けるのは誤りです。

  • 運動療法
     腰痛を起こしたら安静にすることが第一ですが、痛みが緩和され来たら無理のない程度に身体を動かして、症状に合わせた運動療法を行なうことが、治療上も予防上も重要です。症状に合わせた的確な運動療法を行なうためにも、医師や専門の理学療法士の指導に従って下さい。自己流にやると再発の危険があります。

  • マッサージ治療
     回復期や慢性期の治療には効果的ですが、急性期には症状によっては無闇に揉んではいけない場合もありますので、必ず医師や理学療法士の指示に従って下さい。
装具療法(コルセット)
 コルセットは、(1)腰を固定してその動きを抑制し安定させる効果と、(2)腹筋や腰背筋の役割を補足して腰にかかる負担を和らげる効果があります。コルセットには症状に合わせていくつかの種類があるので、使用に当たっては医師の指示に従って下さい。また、長時間し続けると筋肉が衰えるので、コルセットの装着期間は痛みが強い期間に限るなど注意が必要です。ある程度症状が治まったら、コルセットを外して、少しづつ腹筋や腰背筋を強化する体操を行ないます。

薬物療法
 消炎鎮痛剤や筋弛緩剤、ビタミン剤(B12など神経損傷回復に有効)、精神安定剤、骨粗鬆症治療薬など。

ブロック療法
 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などで神経が圧迫され下肢痛が重い場合などに、神経に局所麻酔とステロイドホルモンを注入して一時的に痛みを止めてしまう治療法です。脊柱管内に行なう硬膜外ブロックや神経根そのものに行なう神経根ブロックなどがあります。

手術療法
 飛び出した椎間板を摘出したり神経を圧迫している椎弓を切除したり、不安定な腰椎を固定する手術などがあります。薬や理学療法などで中々よくならず、日常生活に支障がある場合などには、手術を行なうこともあります。腰椎や椎間板の障害が周辺の神経に及び、腰痛だけでなく下肢の痺れや痛み、歩行困難、排尿・排便困難などを引き起こしている場合は手術を行なった方がよいでしょう。耐えられない痛みが長く続く時も手術を受け社会復帰を早めにすることがすすめられます。



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常日頃から気をつけよう! 腰痛の予防法

 日常の何気ない動作や姿勢が腰痛の原因となることが意外に多いものです。姿勢や体型、また、お仕事などが腰痛の原因となることがあります。
 今年の冬は特に寒さが厳しいです。ですから、腰痛には特に気をつける必要があると言えるでしょう。

 そこでこの項では、日頃の生活の中で特に注意すべき点を取り上げました。
起床時に注意!!

腰痛がある人にとって、朝は最も注意すべき時間帯です。

 夜間に休んでいた筋肉を準備なしにいきなり動かすと、突然腰痛を起こすことがあります。布団を畳もうとして腰を曲げた途端にぎっくり腰を起こしたとか、ハンガーを取ろうと背伸びをしたら腰に痛みが走った、などといった例が少なくありません。朝起きる時には、温まった布団の中で伸びをしたり、腹筋の鍛錬をかねてお腹を引き締めるなどのウォーミングアップをして体勢を整えてから動き出しましょう。
 また、中腰の姿勢で顔を洗ったり歯を磨いていると、上体を起こした途端にギクッと腰が痛くなったりジワジワと鈍痛を感じることがあります。洗面台に前屈みになる時には、10〜20センチの台に片足を乗せると腰への負担が軽くなりますよ。

朝、腰痛を起こしやすい動作
急に起き上がる。
膝を曲げずに布団を持ち上げる。
中腰でベットを整える。
背伸びしてハンガーを外す。
前屈みで膝を伸ばして顔を洗う。
※腰への負担を楽にする工夫:片足を台に乗せる。
片足立ちで靴下を履く。
※腰への負担を楽にする工夫:腰掛けて手元に丸めて履く。

モノを持つ時の注意点!

モノを持つ時には腰を落として膝の屈伸を利用しましょう! 

 立ったままで床のモノを持ち上げたり、低い所のモノを中腰で移動させたりすると、腰痛を起こすことがよくあります。そこで、重い荷物を持つ時には、膝を曲げ、出来るだけ体にくっつけて持ちましょう。体勢を整えないまま物を持ち上げると急性の腰痛(ぎっくり腰)を生じる危険性があります。これを繰り返しているうちに椎間板を痛めることもあるので、物を持ち上げる時には、面倒でもそのつど体勢を整えてから動作にかかることが重要です。


腰への負担が少ない持ち上げ方
床に膝をつけるか、出来るだけ低い姿勢で物を持ち、腹筋に力を入れる。
物を体に密着するように腕を体につけて持ち上げる。
悪い動作: 膝を伸ばしたまま持ち上げる。

重いモノの運び方
膝を曲げ、腰の返りを少なくする。
重いモノは背中に背負うか、小分けにして持つ。
悪い動作: 片手にだけ重いモノを持つ。

腰痛に悩まされない家事の姿勢

屈む動作は少なくして、同じ姿勢を長く続けない。 

 炊事・洗濯・掃除などの家事は中腰で長時間行なう動作が多く、腰痛の原因となります。腰への負担を少なくするポイントは、(1)屈む動作を出来る限り避けることです。そして、(2)同じ姿勢を長く続けないことも大切です。

 ここでは、改めたい家事の動作について簡単にまとめておきました。


炊事 ※中腰の立ち作業は腰痛の原因となります。
腰への負担を楽にする工夫
  • 片足を台に乗せる
  • 椅子に座る

洗濯 ※前屈みの作業腰痛の原因となります。
腰への負担を楽にする工夫
  • 洗濯物を台に乗せる

掃除 ※前屈みの作業腰痛の原因となります。
腰への負担を楽にする工夫
  • 掃除機の延長管を使い、上体を起こす

窓拭き ※背伸びや中腰は腰痛の原因となります。
腰への負担を楽にする工夫
  • 腰を下ろす
  • 踏み台を使う

職場での注意点

同じ姿勢を長く続けると腰痛の原因となります。 

 同じ姿勢を長時間続けたり同じ動作を繰り返すことも腰痛の原因となります。
 (1)デスクワークの人は時々立って運動し、(2)立ち作業の多い人は近くに椅子を置いておいて時々座って腰を労ることが大切です。


作業別 腰を守る工夫
□1 立ち作業の多い人: 近くに椅子を準備して時々座ります。
□2 中腰作業の多い人: 座って出来る作業はなるべく座って行ないます。
□3 高い所のモノを降ろす時: 背伸びをしないで済むように踏み台を使います。
□4 低い所のモノを持ち上げる時: 膝をついて持ち上げます。
□5 デスクワークの人: 時々立って運動します。
□6 重い荷物を運ぶ時: 台車で運びます。

高齢者の腰痛予防法

高齢者はカルシウムを十分摂り、無理のない運動を毎日しましょう。 


高齢者の腰痛予防法
買い物はショッピングカーなどを使い、重いものは持たないようにしましょう。
孫をいきなり抱き上げるのも腰痛の原因となります。
中腰の姿勢を長時間取らないよう注意しましょう。
お尻が沈み込むような柔らかい布団は腰痛の原因となります。
太陽によく当たりましょう。
カルシウムの多い食事を心懸けましょう。


高齢者によい運動
マイペースで歩く ※目標は毎日5000〜6000歩、階段では無理をしないように。
ゆっくりしたストレッチを行なう。

家の外で腰痛に襲われたら・・・

慌てずに、冷静に対処しましょう! 


直後の手当て
まず横になれる場所を探しましょう! ベンチなどに横になり、エビのような姿勢を取ります。
横になることができない場合は、腰を少し曲げて壁などに腰を押しつけます。
壁に寄りかかってうずくまります。

少し楽になったら
カニのように横歩きをして家などに帰ります。
※その際はお腹に力を入れて、少し前屈みになって、ゆっくり進みましょう! 

腰痛を防ぐワンポイントアドバイス

正座やアグラは、お尻を高くすると腰への負担が少なくなります。
俯せは腰を反らせるので腰痛の原因となります。気をつけましょう。
俯せになりたい時にはお腹の下に枕や毛布を入れます。(※この姿勢で本を読んではいけません。) 


腰が痛い時の起き上がり方
□1 身体をベットの端にずらして、腰を曲げて起きる側に横向きになります。
□2 肩肘に体重をかけながら上体を起こし、足をベットの外に出します。


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腰痛体操

 腰痛の予防と治療には、背筋や腹筋を強くしてよい姿勢を保つようにすることが必要です。また、腰回りの筋肉を強くして疲れにくい腰にすることも大切です。
 強い筋肉は腰椎を保護し、腰痛が起こるのを防いでくれます。ですから、体操で筋肉を鍛えることは非常に大切なことです。また、柔らかな身体は様々な障害から身を守ってくれますし、体力を向上させることも腰痛の予防に役立ちますので、体操の効果はとても大きいと言えます。

 朝晩またはお風呂上がりに、3か月くらい腰痛体操を続けてましょう! 
基本の腰痛体操

腰痛防止には簡単な腰痛体操を覚え、“毎日行なう”ことがポイントです。


腰痛体操の基本は次の3つです。
  1. 身体を柔らかくするストレッチング
  2. 腹筋を強くする体操
  3. 背筋を強くする体操
※この他にも様々な方法がありますが、どんな方法でも長く続けなければ意味がありません。簡単なものを覚えて確実に毎日行なうことが大切です。ただし激しい痛みがある場合は腰痛体操を行なってはいけません。一般に身体を動かせないほどの激しい腰痛が1週間続くことは稀ですから、痛みが軽度になった時点で少しずつ腰痛体操を始めて下さい。

1.ストレッチング

ポイント!! 反動をつけずにゆっくり行なう。

  1. (1)片側の足を伸ばしたまま、もう片方の足の膝を両手で抱え、胸にジワッと引きつける。(2)そのままの姿勢で10数秒、そしてゆっくり元に戻す。(3)反対側も同じように。
  2. (1)片側の膝を立てた状態から、ゆっくり膝を伸ばす。(2)そのまま10数秒ゆっくり降ろす。(3)反対側も同じように。
2.腹筋を強くする体操

ポイント!! 顎は出来るだけ引きつける。

  • (1)仰向けに寝て膝と股関節を軽く曲げる。(2)その姿勢から上体をゆっくり起こし、約45度の位置でそのまま5秒間、(3)そしてゆっくり上体を床に降ろす。

    ※15分間を目安に適当な回数行ないます。決して無理をしないように。
    ※力が弱く上体を起こせない方は、仰向けのまま起こす努力をするだけでも十分です。

3.背筋を強くする体操

ポイント!! 顎を引いた状態が理想的。

  • (1)下腹部に枕などを置いて俯せに寝る。(2)その姿勢から上体をゆっくり起こす(床から約10センチ)、(3)そのままの姿勢で約5秒間、(4)そしてゆっくり上体を戻す。

    ※腹筋を強くする体操より少なめに。1日5〜10分間が目安です。決して無理をしないように。
    ※腰を反らし過ぎると危険です。
    ※力が弱く上体を起こせない方は、俯せのまま起こす努力をするだけでも十分です。
日頃から心懸けたい腰痛体操

生活の中に腰痛体操を取り入れましょう! 

毎朝毎晩歯を磨くように、腰痛体操を生活習慣の中に取り込むことが腰痛を防ぐ大切なポイントです。

基本の腰痛体操のまとめ

 腰痛対ソの基本でご紹介した3つの腰痛体操をひとまとめにしてみました。
 1〜8までの体操をそれぞれ10回、1日2回は行ないましょう。


  1. 背中で床を押すようにして、お腹に力を入れます。
  2. 頭や肩を床から離さなず、足の裏をつけて、腰を上げます。
  3. 片膝を抱えてゆっくり引きつけます。
  4. 顔を膝に近づけるように頭を持ち上げ、身体を丸めて両膝を抱え込みます。
  5. 膝を伸ばし、足を上げて、足首を曲げます。
  6. 両膝は立てて、臍を覗き込むように両肩を持ち上げます。
  7. 四つん這いになって片足を伸ばします。
  8. 両足を軽く開いて、ゆっくり前に屈みます。
注意!! 腰を捻ったり反らしたりしてはいけません。

職場でできる腰痛体操

 職場では立ち作業やデスクワークなど同じ姿勢を長時間持続することがしばしばありますが、同じ姿勢を長い時間続けることは腰のためにもよくありません。そこで、1時間以上同じ姿勢でいることを避け、時々姿勢を変えてちょっとしたストレッチングを行なうと、筋肉の疲労回復になります。


席を立つ時のストレッチング
席を立つ時に腰を曲げる体操をこまめに取り入れ、疲れた筋肉を伸ばしてあげましょう。
膝を折り、腰を曲げてしゃがむ
ゆっくり立ち上がる

椅子に座って簡単にできる腰のストレッチング
イスを後ろに下げて膝を広げる
ゆっくり深くお辞儀をして十分曲げたら、ゆっくり伸ばす
ついでに首を回したり肩を上げ下げして肩をほぐしましょう
注意!! 強い腰痛がある場合はこの体操をしてはいけません。

日常で出来る腰痛体操

 日常、過程の中でも出来る腰痛運動を以下にまとめてみました。


お風呂で出来る腰痛体操
お風呂の中での体操は腰への負担が少なく、ストレッチング効果があがります。
姿勢の矯正: 浴槽に背中をつける。
腰と背中のストレッチング: 両膝を抱える。
お尻の筋肉のストレッチング: 左右交互に膝を抱える。

テレビを見ながらの腰痛体操
身体をこまめに動かすことが運動不足解消の基本。テレビを見ながらでも簡単に行なえるのことがポイントです。

床に座って出来る腰痛体操
姿勢の矯正: お腹を壁に押し付けるように。
腹筋を強くする: 膝を曲げ、両手を前に出してゆっくり上体を起こす。※慣れたら頭の後ろで手を組みましょう。
腰背筋のストレッチング: 膝を出来るだけ胸に引き寄せる。
下肢のストレッチング: 足を伸ばして爪先を静かに引く。※慣れたら両足をそろえてみましょう。

イスに座って出来る腰痛体操
腰と背中のストレッチング: (1)ゆっくり前に屈む。(2)ゆっくり横に曲げる
お尻の筋肉のストレッチング: (1)膝を抱えてゆっくり胸に近づけ、(2)10〜15秒そのままの姿勢でとめる。(3)左右交互に行なう。
下肢の筋肉を強くする: (1)ゆっくりしゃがみこむ。(2)下肢を伸ばす。
腰と背中のストレッチング: 片足を前に出して、ゆっくり前屈する。
全身のストレッチング: 足を伸ばして背筋を伸ばす。

腰痛体操は無理をしないで!

 腰痛体操は無理をしてはいけません。却って腰痛を悪化させてしまう恐れもありますので、充分注意して下さい。
 以下に腰痛体操で注意すべき点をまとめました。
腰痛体操の注意点

腰痛体操は無理をせず、“マイペースで”行なうのが基本です。


 次の4点を守って腰痛体操をしましょう。

□1 柔らかい布団やマットの上でやると腰痛の原因となります。
□2 反動をつけてはいけません。
□3 他人に押してもらうのもやめましょう。
□4 体操している時に腰や関節が痛む場合は直ぐに止めましょう。

こんな時は腰痛体操は控えましょう!

 腰痛を防ぐ体操や運動の基本は、無理せずマイペースで行なうことです。たとえばウォーキングは大股で速く歩くことが効果的とされていますが、初めての方や高齢者の場合は、まず普段の歩き方より“少しだけ歩幅を広く、少しだけ早足で”歩きます。

 また、運動中に下記のような信号を感じたら直ぐに休憩しましょう。また、風邪を引いていたり下痢をしているなど体調が悪い時には運動は控えましょう。

□1 足や腰や関節に痛みを感じる。
□2 足に力が入らない。
□3 足がもつれる。
□4 息切れが激しい。
□5 脈拍がいつもより多い。
□6 お腹に痛みを感じる。
□7 頭痛、めまいがする。
□8 いつもより疲れる。
□9 冷や汗が出る。


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ぎっくり腰になった時の応急手当

 物を持ち上げる時や階段を降りる時、さらには突然クシャミをした時などにギクッと腰が痛むことがあります。これがいわゆるぎっくり腰です。また、ぎっくり腰を繰り返しているうちに椎間板などを痛めることもあります。

 今年の冬のように寒い日が続く時には、ぎっくり腰にも十分に注意する必要があります。
ぎっくり腰とは?

 意外と知られていないかも知れませんが、一般にぎっくり腰と呼ばれるものは急激に起きる腰痛の総称です。つまり、腰部に痛みがあり、内臓疾患でもなく、レントゲン写真を撮っても異常が見られないものを通常「ぎっくり腰」と呼んでいるわけです。突然の激しい痛みに襲われるため、ドイツ語では「魔女の一撃」とも呼ばれています。重く張ったようなだるいような痛みが続き、慢性化する場合もあります。


 中でも多いのが「腰椎捻挫(外傷性腰痛のひとつ)」で、腰の周りの筋肉や筋膜の一部が切れて、背骨の両脇あたりに痛みが走ります。大体は重い物を持ち上げたり体を捻ったりした時に起こるもので、腰を曲げられなくなります。

 もうひとつが「ヘルニア」で、脊椎の骨と骨の間にあってクッションの働きをする椎間板の中の髄核(イカやタコの体のような柔らかい物質)が外に飛び出し、脊椎を支えている部分を刺激するために痛みが走ります。体を捻ったり、中腰の作業や運動を続けていると起こります。
ぎっくり腰の症状と原因


ぎっくり腰の症状:
  • 中腰でモノを持ち上げたり急に立ち上がろうとした時に激痛が走る。
  • 前に屈んだり長く座っている時に痛む。
  • 寒いところで仕事をした時に痛む などが一般的な症状。

ぎっくり腰の原因:
筋肉・神経・関節への急激な負荷や過度の緊張と疲れ。
 不用意に体を捻ったとか重いものを中腰で持ち上げた、前傾姿勢を取った時などに起こりやすいと言われます。長時間同じ姿勢や無理な姿勢を続けたことから来る筋肉疲労や、女性では月経時に骨盤や背骨の靱帯が緩んで腰痛が起こることもあります。運動不足や肥満、全身の疲れなどにより腰の筋肉の血行が悪くなり、筋肉疲労を起すことも原因として上げられます。

ぎっくり腰になった時の対処方法
突然腰痛が起こったら

まずは安静、焦るほど痛みは強くなります。
早めに病院で診察してもらう事も忘れずに! 


※突然起こった腰痛には安静が一番大切です。

 無理に動かしたり体を起こしたりせずに、まずは少しでも楽になる姿勢を探します。横になることが出来るのならば、横向きか上向きで膝を曲げてエビのような姿勢で横になります。その際、柔らかな布団やソファーは避けましょう。
 病院に行けるのならば病院で診てもらい、行けない場合は「保冷材や氷水を入れたビニール袋を痛む箇所に約10分当てて10分外す」などを繰り返してみて下さい。(※冷やしすぎに注意。途中で痛みが強くなれば無理せずに中断します。) 

※注意:通常1週間から10日で痛みは殆ど消えますが、痛みが消えない場合は医師に相談しましょう。また、足の痺れや痛み・脱力・熱がある場合は早めに診療してもらいましょう。
直後の手当て

  • エビのような姿勢で寝る。
  • 仰向けに寝る時には膝の下に枕を入れる。
2〜3日安静にするのが最も大切です。
ソファーは避け、固い布団に横になります。

痛みが軽くなったら

  • 軽い屈伸
  • 腰を温める
※普通は7日〜10日程度で痛みが和らぎます。
参考:温湿布の方法


腰が痛い時には痛む箇所を温めると痛みが和らぎます。


温湿布の方法
□1 熱い湯に大き目のタオルを浸して絞る。
□2 水に浸したタオルを絞り、電子レンジで加熱する。
□3 痛いところに当てる。

ぎっくり腰の予防法
ぎっくり腰はデスクワークの人に多い

 ぎっくり腰や椎間板ヘルニアに罹る人は、重労働の人は意外と少なく、デスクワークや車好きの人に多いというデータがあります。イスに座りっぱなしだと体を支える体重が腰にかかり、そのままにしておくと血液の循環が悪い椎間板に負担がかかってヘルニアが出てしまい、神経が圧迫されて痛むのです。
座りっぱなしに注意

 長時間の座りっぱなしは腰に一番よくありません。
 時々イスから立ち上がり、軽く体を動かしましょう。そして、歩く時も背筋を伸ばして歩くと腰の負担が軽くなります。
日常生活での注意点

 一度ぎっくり腰になると、繰り返すなど癖になる場合もありますので、日常生活では下記の点に注意して生活して下さい。


□1 姿勢に注意する
□2 急な動作を避ける
□3 疲れを溜めない
□4 適度な運動をする
□5 肥満に注意する
□6 寒さ対策に気をつける


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